「ティショットが死んでいた」 稲森佑貴“日本一”引退の危機?

珍しくティショットが曲がる…(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇ハナ銀行 インビテーショナル 2日目(16日)◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉)◇7625yd(パー73)◇腫れ(観衆244人)

フェアウェイキープ率7シーズン連続1位といえども、練習ラウンドでラフからのショットはもちろんしっかりチェックする。「やるには、やりますけど」。まさか本戦で、こんなにラフから打たされるとは…。

「ティショットが死んでいました」と7ホールもフェアウェイを外した試合は、稲森佑貴にしては珍しい。「ダメですよ、こんなに曲げていたらもう引退です」と『日本一曲がらない男』のプライドに傷がついた。

本来ここから打つんです(撮影/奥田泰也)

連戦の疲労がたまったためか、ドライバーを振り切れずに「全然つかまらない」とショットが右に行く。ティショットの調子を考えるとイーブンパーでもおかしくないラウンドだった。それでもラフからのアイアンショットでグリーンを捉えてパーを拾い、3m前後のバーディパットも4つ決めた。「納得のいかないゴルフでしたけど、伸ばすことはできた」と通算6アンダー21位。最大の武器が曇っても、上位で戦える粘り強さは失っていない。

目指せ3つ目の日本タイトル(撮影/奥田泰也)

「“日本”が付く試合を獲りたい」と、今年は18年、20年の「日本オープン」に続く、自身3つ目の日本タイトル獲得が目標のひとつ。2試合前の今季メジャー初戦「BMW 日本ゴルフツアー選手権」は、「金谷(拓実)くんが神様だったので」と2打届かず2位だった。

7月末には「日本プロゴルフ選手権」が控えている。「この後も連戦、休めません」と試合を続ける中で、日本一のプライドを取り戻したい。(千葉県大多喜町/谷口愛純)

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