フォークの神様・杉下茂さん死去 97歳 中日のエースとして一時代を築く

「フォークボールの神様」と呼ばれ、中日のエースとして一時代を築いた杉下茂さんが12日、間質性肺炎のため東京都内の病院で死去したことが16日、分かった。97歳。東京都出身。葬儀・告別式は家族葬で執り行われた。

杉下さんは1925年生まれ。太平洋戦争から復員後、社会人野球を経て明治大から49年に中日に入団。速球とフォークボールを駆使して50年から6年連続で20勝以上をマークした。

54年には2度目の32勝を挙げ、中日初のセ・リーグ優勝と日本一に貢献。最多勝、最優秀防御率など投手タイトルを独占し、MVPを獲得。同年を含めて沢村賞に3度輝いた。

59年から2年間、選手兼任監督に就任するも、監督業に専念するため登板はなく、61年に大毎へ移籍するとこの年で引退した。通算成績は215勝123敗。その後は阪神、中日で監督として指揮を執り、巨人、西武などで投手コーチを務めた。

解説者としてだけでなく、中日の春季キャンプで臨時コーチを務め、晩年まで野球に携わっていた。

(よろず~ニュース編集部)

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