横浜市「レシ活」 有効期限切れで相次ぐポイント失効 利用者から落胆の声 市と運営業者対応協議

有効期限切れにより、1万2716円分のポイントが失効した利用者のアプリ画面

 スーパーや飲食店で利用した金額の一部を還元する横浜市の経済支援事業「レシ活」を巡り、運営会社のアプリにたまったポイントの有効期限が過ぎて、出金できなくなる事例が相次いでいる。ポイントが突然消えていることに気付いた利用者からは落胆の声が続出。ポイントの原資は公金で、失効分は運営会社に入る仕組みだが、市と運営会社は対応を協議している。

 レシ活は、新型コロナウイルスや物価高対策で市民と事業者を支援する事業。市内の店舗で発行されたレシートを使い、記載額の最大20%を利用者に還元する。市の委託を受けたWED(ウェッド、東京都)が運営するアプリ「ONE」にたまったポイントを出金したり、電子クーポンに交換したりできる。

 市は2021年12月から22年9月まで、飲食店が対象の「レシ活チャレンジ」を2回実施。22年8月から今年2月には物価高対策として「レシ活VALUE(バリュー)」を2回展開した。還元総額はバリューだけで70億円を超えたという。

 失効が相次いでいる原因は有効期限にある。WEDは、ポイントを最後に付与した日から120日が経過した場合は失効すると規定。残高相当額については支払い義務が生じないとアプリの規約に明記している。

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