前夜祭は今年も中止 富山市八尾町、風の盆9月1~3日

「おわら風の盆」の運営計画を決めた行事運営委の総会=越中八尾観光会館

 富山市八尾町中心部の伝統行事「おわら風の盆」の行事運営委員会(会長・金厚有豊県民謡越中八尾おわら保存会長)は16日、同市の越中八尾観光会館で総会を開き、例年通り9月1~3日に開催することを決めた。昨年と同様に8月20日から11日間の前夜祭を取りやめ、八尾小学校グラウンドの演舞場でのステージも中止する。

 同委員会は、規模縮小の理由について「新型コロナウイルスの感染は落ち着いているが、風の盆を持続可能なものにするため、昨年に続いて開催方法を検証する年にしたい」と説明。町流しも例年より数時間短縮し、9月1、2の両日が午後5~11時、3日が同7~11時とする。

 昨年は設けなかった一般駐車場を、今年は約1千台分確保する予定。旧八尾中学校グラウンドなどを検討している。

 金厚会長は「今年は9月1~3日が金、土、日曜になり、多くの人出が見込まれる。事故のないよう、関係機関と話し合いを進めたい」と語った。

 風の盆は三味線や胡弓(こきゅう)の音色と唄に合わせ、住民が風情ある踊りを披露する。例年、期間中には国内外から約20万人が訪れる。新型コロナの影響で2020、21年は中止し、3年ぶりに開催した昨年は約12万人が来場した。

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