リッキー・ファウラーに「62」をもたらした好調パターの微調整

全米オープン新記録の18ホール最少ストローク「62」をマークしたファウラー(Getty Images)

リッキー・ファウラーはパターを微調整したことが奏功し、ロサンゼルスCCでの第1ラウンドで「全米オープン」記録の「62」をマークした。

ファウラーはGolfWRXに、今週に備えてパターの握り方を変え、「より隙間を得る」ためグリップを1/8インチ削ったことを明かした。「そうすることでパターに仕事をさせている。僕はただスイングするだけでいい。それにパッティングで邪魔をされたくなった。(パターが)長いから、ベルトのバックルや上着の生地に(グリップが)引っかかることもあったんだよ」

今季序盤、彼のキャディであるリッキー・ロマノが使用していたものと同じ、より長尺のオデッセイ バーサ ジェイルバードパターに乗りかえた。1月の「ザ・アメリカンエキスプレス」前に、ロマノのパターで何球か打って気に入ったため、同モデルの実戦投入に踏み切ったのである。その翌週に17インチのスーパーストローク ツアー3.0グリップが装着され、ソールに20~25gの鉛テープが貼られた新品のパターを手に入れた。ただし、より長尺になったとはいえ、これはアームロック式でなければ、ベリー型やブルームスティックパターでもなかった。ファウラーは前腕、胸、または腹部にグリップをアンカリングしているわけではない。しかし、カウンターバランスのセットアップが、物事をシンプルにしてくれたのである。

パッティンググリーンで入念な調整(GolWRX)

このパターは1月以降、彼のバッグに収まり続けている。昨年何度もパターを替えたことを思えば歓迎すべき兆候だ。昨季は161位に沈んだストローク・ゲインド・パッティング(パットの貢献度)が現在49位へ。木曜の午前中に猛然とスパートをかけたファウラーは、ストローク・ゲインド・パッティングで首位(4.800)に立った。15フィート(約4.6m)以内のパットを全て決めた。初日を25パットで終え、決めたパットの総合距離を111フィート11インチ(約34.1m)とした。

「僕にとって大きかったのは、ここ数週間全然入っていなかったミドルパットが、やっと決まり始めたことだ。コースで勢いに乗ることができた」

用具自体の微調整に加え、グリップのポジショニングと握る圧力にもちょっとした調整を施し、「パターにスイングさせるようにした」という。すべてが完璧に調和し、記録破りの第1ラウンドをお膳立て。メジャー初優勝に向けて、このパターは大きな役目を担っている。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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