水槽内に作業員の遺体 落下か、シアン流出問題の対応で新設 日鉄君津敷地内

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 17日午前0時20分ごろ、千葉県君津市君津1の日本製鉄東日本製鉄所君津地区敷地内で、50代の男性作業員が液体の入った水槽内に浮いているのを同僚の作業員が見つけ119番した。男性は引き上げられたが、約4時間半後現場で死亡が確認された。液体は毒性がある疑いがあり、君津署が男性の身元や詳しい事故原因を調べている。

 同署によると、現場は事業所敷地の北西エリアで、男性は設備点検の作業中に何らかの原因で転落したとみられる。

 同社によると、死亡したのは協力会社の社員。水槽は長さ約6メートル、幅約2.3メートル、高さ約2.1メートルで、高炉の集じん水を処理する設備。今年2月に稼働を始めた。昨年発覚した有害物質シアン流出問題への対応として新設したものという。

 同社は「このような事故を発生させ、被災され亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆さまに心よりお悔やみ申し上げる。関係当局の調査に協力する」とコメントした。

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