名物朝市が人気 田辺の「弁慶市」来場者1年で1.6倍に

弁慶市来場者

 和歌山県田辺市の扇ケ浜公園カッパークで毎月第3日曜に開催している朝市「弁慶市」(実行委員会主催)が、来場者を増やしている。5月の開催では前年の1.6倍に増加。来場者アンケートからはお目当ての商品だけでなく、知らない店との出合い、世代を超えた交流などを楽しみにしている姿がうかがえる。

 弁慶市は、地場産品を売れ筋商品に育てようと1986年10月から開催している。当初会場は闘雞神社馬場(東陽)だったが、2020年12月に現在の場所に移転した。

 実行委は来場者数を不定期で調査している。21年11月は1261人だったのが、22年5月は1559人、22年12月は1925人、直近の今年5月は2553人だった。

 来場者数を時間帯別で見ると、朝市開始の午前8時台が最も多い。従来は9時台にいったん減少し、10時台に再び増加する傾向だったが、5月の開催では10時半まで高い水準を維持した。

 アンケートによると、来場者の80%が女性で、年代別では40代が25.8%、50代が25.4%と40.50代で半数を占めた。続いて30代、20代となっている。2回以上訪れているリピーターが85%あり、10回以上という常連が40%近くいる。会場移転後に足を運ぶようになった層が半数を占めた。

 来場者の楽しみ方はさまざま。「お目当ての弁当とスイーツを一番に買いに行って、その後に他の店を見て回る」「安い野菜が多くてうれしい」「普段立ち寄ることのない店の商品も見られて楽しい」「地元の学生も出店していて、世代を超えた交流ができる」などの声があった。

 出店数は一時20~30店ほどに落ち込んでいたが、最近は50店前後で推移。若者向けの雑貨やスイーツの店が増えるなど、顔ぶれも多彩になった。手応えを感じている店も多く、「開催時間(午前8時~11時半)を延長してほしい」といった意見も出ている。

■18日に弁慶市

 6月の弁慶市が18日午前8時~11時半、カッパークである。52店が野菜やスイーツ、雑貨などを販売する。ステージでは電子ピアノ・シンセサイザーによるライブもある。ポップスやゲーム音楽などを演奏する。ステージは午前9時からと10時からの2回で、いずれも約40分。

 問い合わせは実行委事務局の南紀みらい(0739.25.8230)へ。

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