割り切りと思い切り 初出場・永野竜太郎の全米オープンの戦い方

週末への切符をつかみとった(撮影/中野義昌)

◇メジャー第3戦◇全米オープン 2日目(16日)◇ロサンゼルスCC(カリフォルニア州)◇7423yd(パー70)

初出場の永野竜太郎が6バーディ、3ボギーの「67」で回り、1オーバー56位から通算2アンダー12位に順位を上げて決勝ラウンド進出を決めた。4人が出場する日本勢の最上位で折り返すメジャー大会。「その日、その日で全力を出し切る。自分が持っている技術でトライするのが目標」と培った地力を発揮して、週末切符をつかんだ。

パッティングが好調(撮影/中野義昌)

午後組でアウトから出た第2ラウンド、1番(パー5)からバーディを奪えたのは気持ちを楽にさせた。「2番は難しいのでボギーでも仕方がないって。とりあえず1番でバーディが取れればとスタート前から思っていた」。出だしの貯金を2番ではき出したものの、4番(パー3)でバーディを奪取。8番からも2連続で伸ばして、折り返した。

全米オープンに出るのは初めて(撮影/中野義昌)

「自分に限らずみんなそうだと思うけど」と前置きした上で、「パーチャンスにどれだけつけられるかと、ダブルボギーを打たないか」を考えながらコースに対峙(たいじ)している。ラフに入れば脱出だけを強いられるコースで、ボギーを打つこと自体は「仕方がない」という。そうした中で、ダブルボギーを喫したのは初日の5番にとどまる。

「フェアウェイを外したら嫌だなと思うと(視野が)めちゃくちゃ狭くなる。そうなると振れなくなるし、余計に曲がる。だったら、フェアウェイ真ん中を見て、思いっきり振っちゃえ」という割り切りが2日間の戦いを支えてきた。

落ち着いてプレーできたという(撮影/中野義昌)

「まだあと2日ある」と気を引き締めつつ、週末も自然体で臨むつもりだ。「意気込むことなく、気負うこともなく」3日目も変わらずに、全力投球する。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)

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