インフルエンサー広告、倍増 数年で雑誌抜く可能性

インスタグラムに投稿されたコーセーのインフルエンサー広告

 交流サイト(SNS)で多数のフォロワーを持つ「インフルエンサー」を使った広告の国内市場規模が2023年に741億円と、20年の2倍超に拡大する見通しであることが17日、民間企業の調査で分かった。今後数年で雑誌の広告を抜く可能性がある。企業が隠れて宣伝するステルスマーケティング(ステマ)増加も懸念され、国は規制強化に乗り出した。

 サイバー・バズとデジタルインファクト(東京)が調査した。27年には1302億円になると予測している。電通の調べでは、22年の雑誌広告は東京五輪・パラリンピック効果の反動が出て前年比6.9%減の1140億円だった。

 インフルエンサー広告の鍵となる拡散力などを独自にデータ化したのがAnyMind Group(エニーマインドグループ)だ。十河宏輔CEOは「企業に最適なインフルエンサーを紹介する仕組みを作った」という。

 紹介先の一つである化粧品のコーセーは宣伝効果を高く評価し、年間延べ千人のインフルエンサーを起用。必ず「PR」のタグを付けるなど、ステマ批判にも気を配る。

© 一般社団法人共同通信社