室町時代から続くお寺 本堂にほこり、動物に荒らされた境内…一時参拝者ゼロから「良縁」で復興

寺の復興に取り組む竹内住職=伊勢原市三ノ宮

 住職の死去で約10年前に一時、無住職となった神奈川県伊勢原市三ノ宮の「法泉寺」が復興に向けて奮闘している。荒れた境内の整備やワークショップ開催などを通して、にぎやかさを取り戻しつつあり、現住職の竹内光照さん(50)は「寺院を支えてくれる方々との良縁のおかげ。お寺を次代につなげるために努力していきたい」と話す。

 元々僧侶だった竹内さんが知人の紹介で住職を引き受けたのは2013年4月。当時、前住職の死去に伴い、住職不在が1年続いた寺は荒れ果てていた。本堂にはホコリがかかり、境内は動物に荒らされ、参拝客もなく、ゼロからのスタートだったという。

 それでも竹内さんは「室町時代から続く由緒あるお寺を残して次代につないでいきたい」と決心。

 境内の草むしりや砂利敷き、花々を植樹するなどし、貯金を切り崩しながら、妻・恭子さん(49)と二人三脚で整備に取り組んだという。

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