起業家精神学ぶ 津山高専で講演会 卒業生が経験や心構え紹介

起業家精神の養成に向け、津山高専で開かれた講演会

 高専生の起業家精神養成に向け、スタートアップ(新興企業)を立ち上げた実業家から経験談や心構えを学ぶ講演会が17日、津山高専(津山市沼)であった。学生ら約30人が意識の持ち方やリーダーシップの取り方などを教わった。

 卒業生の2人が講師を務めた。交流サイト(SNS)を使ったマーケティング事業を展開する井上晋助さん(50)=東京=は、新型コロナウイルス禍の際、LINE(ライン)上で体調相談や給付金申請ができるシステム構築に携わった経験を紹介。「人に喜んでもらえるのが幸せ」と行動の原動力を話し、「限りある時間の中で何ができるかを考え、追求してほしい」と呼びかけた。

 岡山県内で教育事業などを手がける山田邦明さん(38)=岡山市=はリーダーとして同僚に接する際に「頻繁に対話をし、常に目的を確認しあうのが大事」と話した。

 講演会は、高専生の起業を後押しする国の事業に採択された同高専の教育プログラムの一環。今後、校内に3D金属プリンターや高性能パソコンを置いた工房の設置、企業訪問などを予定している。

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