「やじ飛ばすことは表現の自由」 北海道警排除訴訟、原告が講演会

北海道函館市で講演する大杉雅栄さん=17日午後

 2019年の参院選期間中、安倍晋三首相(当時)の街頭演説中にやじを飛ばして北海道警に排除され、道に損害賠償を求めている大杉雅栄さん(35)=札幌市=が17日、函館市で講演し「やじを飛ばすことは表現の自由で保障されているはずなのに、法律上の根拠がないまま排除された」と語った。訴訟は22日に札幌高裁が判決を言い渡す。

 大杉さんは19年7月15日、札幌市で「安倍辞めろ」と声を上げたところ、警察官に移動させられた。首に手をかけられそうになったと振り返り、「何でだめなんですか」と問いただしたがきちんとした説明はなかったという。

 22年3月の一審札幌地裁は、当時犯罪が行われようとしていたとは認められず、警察官の行為は違法と指摘し、道に賠償を命令。道が控訴した。

 大杉さんは昨年7月の参院選中、岸田文雄首相の街頭演説でやじが飛ぶのを見たといい、一審判決に大きな意義を感じたと強調。控訴審判決について講演後「必ず棄却してほしい」と期待した。

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