熊本大で内密出産シンポ 相談体制強化、法整備を

 熊本市の慈恵病院が導入し、病院以外に身元を明かさず出産する「内密出産」の現状と課題を考えるシンポジウムが17日、熊本大(同市)で開かれた。参加者からは、予期せぬ妊娠に悩む女性に寄り添う相談体制の強化や、子どもの出自を知る権利を保障するため、出自情報の取り扱いに関して法整備が必要だと指摘する声が上がった。

 2014年に内密出産が法制化されたドイツ出身で、同大院のトビアス・バウアー教授(生命倫理)は「ドイツでは国が責任を持って出自情報を管理している。(日本でも)一定のルールが必要では」と話した。

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