【新型コロナ】秋以降製造のワクチンはオミクロン変異型「XBB.1.5」対応へ 米FDAが推奨

 米食品医薬品局(FDA)は16日、国内製薬各社に対し、秋以降に製造する新型コロナウイルスワクチンについて、現在主流となっているオミクロン変異株「XBB.1.5」系統に対応するものとするよう推奨する方針を発表した。これまで世界に供給されているワクチンの多くは米国に拠点を置く製薬会社が開発製造しており、秋以降に対応するワクチンが全世界で現在主流のウイルス株にアップデートされることになる。

流行状況から「1価ワクチン」を推奨

 FDAでは専門家会議などで、今後のワクチン成分に関して検討を進めてきた。米国内ではすでに新規感染者の4割がオミクロン株がさらに変異している「XBB.1.5」系統によるものと推計されており、製薬各社も対応するため開発を進めている。今回、規制当局が正式に推奨したことで、臨床試験など実用化に向けての動きが加速する。なお今後ほとんどの株がこの「XBB.1.5」系統に入れ替わるとみられており、そのため今回はこの系統だけに対応する「1価ワクチン」とするよう推奨された。

 なお日本政府も同日、厚生労働省の専門部会で、秋以降の接種で使用するワクチンは「XBB.1」系統に対応したものとする方針を決定した。

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