バンクシー、14年ぶりの個展 英スコットランドで

英北部スコットランド・グラスゴーの現代美術館=15日(ゲッティ=共同)

 【ロンドン共同】正体不明の芸術家バンクシーの14年ぶりとなる個展が18日、英北部スコットランドのグラスゴーにある現代美術館で始まる。8月28日まで。英メディアによると、1998年以降の作品を展示し、絵画を描く際に使用したステンシルと呼ばれる型を初めて公開するなど制作の舞台裏も披露する。

 2018年10月、競売の落札直後に額縁に仕掛けられたシュレッダーで細断された作品「少女と風船」について、額縁内部の仕組みを複製で説明する。

 現代美術館によると、バンクシーは「ステンシルが器物損壊罪の証拠として使われるかもしれないと心配して、長年隠してきた。でも、今は芸術作品として展示しようとしている」と冗談めかして話した。

 同館の館長は「過去25年以上にわたって世界中の人々を興奮させてきた芸術家と共に仕事をするまたとない機会だ」と述べた。

 バンクシーは、ロシアに侵攻されたウクライナで、損傷した建物などに作品を描いたことでも知られている。

複製で額縁内部の仕掛けを再現したバンクシーの絵画「少女と風船」=15日、英北部グラスゴー(英PA通信=共同)

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