インディカー第8戦ロードアメリカ予選/2度のコースオフを乗り越えハータが今季初ポール獲得

 NTTインディカー・シリーズ第8戦ロードアメリカの予選が6月17日に行われ、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジャニアン)がポールポジションを獲得した。

 ハータは、土曜朝のプラクティスと予選第2ラウンドで1度ずつ合計2度コースアウトする姿を見せながらも、約1年ぶりのポールポジション獲得となる速さを見せた。

 昨年の秋に4.014マイルのサーキット全体の再舗装が行われたためタイムが向上。ハータの記録した1分40秒1945のトップタイムは、2022年にアレクサンダー・ロッシが記録したポールラップ1分44秒8656よりも約4.7秒速いタイムとなった。

 2022年7月のトロント戦以来キャリア10回目のポールポジションを獲得したハータ。今季8レース中6人目のポール獲得となる。

「僕たちはずっと、予選でのパフォーマンスアップに取り組んできた。再舗装された路面は、簡単ではなかった。最後のファストシックスで、限界まで攻めていけるほど安定したマシンをドライブできたということは素晴らしいことだ。今年はポールポジションを獲得するまでに時間がかかってしまったので、ようやく獲得できて嬉しいよ」とハータはコメント。

インディカー第8戦ロードアメリカ コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)

 
 ハータに続く最前列グリッドを獲得したのはパト・オワード(アロウ・マクラーレン)。ハータから0.1698秒遅れのタイムをファイアストン・ファストシックスで記録し、オワードにとっては今季最高の予選順位となった。

 3番手に続いたのは、チャンピオンシップリーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)。パロウは土曜朝のプラクティスセッション中、マシンをスピンさせてコースアウトしタイヤバリアに接触してしまったが、チームクルーは予選開始に間に合うようマシンを修復。迅速な修復作業の後、ファイアストン・ファストシックスで1分40秒4930を記録し、3番手グリッドを獲得した。

 2023インディ500ウイナーであるジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は、1分40秒9530のタイムを記録し4番手につけた。今週末2度行われたプラクティスセッションをリードしたアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が1分41秒1854で5番手に続く。

 6番グリッドはアンドレッティ・オートスポートのカイル・カークウッド。カークウッドはファストシックスに進出するものの、12台で争う予選Q2終了直後、マシンから煙が出てしまったためファストシックスでの走行を見送った。

 2度のシリーズチャンピオンであるウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、今シーズン最低グリッドとなる22番手、6度のシリーズチャンピオンであるスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)も今シーズン最低グリッドの23番手から明日の決勝をスタートする。

 パワーとディクソンは、土曜朝のプラクティスセッション中に衝突し、両マシンに大きなダメージを負ってしまった。チーム・ペンスキーはパワーの破損したクルマを修理し、チップ・ガナッシ・レーシングはディクソンのバックアップカーの使用を余儀なくされ、この週末の流れを掴めずにいる。

インディカー第8戦ロードアメリカ パト・オワード(アロウ・マクラーレン)
インディカー第8戦ロードアメリカ アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)

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