パルスオキシメーター返して!5千台が未返却 千葉市、コロナ自宅療養者に貸し出し 4500万円相当、利用者に返却求める

パルスオキシメーター(イメージ)

 千葉市が新型コロナ対策で自宅療養者に貸し出していた血中酸素濃度を測る「パルスオキシメーター」で、4分の1に当たる約5千台が返却されていないことが16日分かった。市は1台当たり平均約9千円で購入しており、計約4500万円相当が“未返却”状態。市は速やかな返却を求めている。同日の定例市議会で、大平真弘議員(維新・無所属の会)の一般質問に答えた。

 市医療政策課によると、パルスオキシメーターは2020年12月から申し込みがあった自宅療養者に貸し出しを始めた。徐々に台数を増やし、現在は約2万2千台を保有。新型コロナが5類に移行する前日の今年5月7日までに延べ約4万8千回貸し出した。

 市は1台ずつに番号をつけ、貸し出し者や返却の有無、貸出日などをひもづけて管理。貸し出す際に療養終了後は郵送や市保健所への持ち込みで速やかに返却するよう求め、返却が遅れている人には個別に電話やSMSで督促してきた。しかし、同月末時点で約5千台が未返却という。

 同課の担当者は「忘れていたという方も多いと思う。ぜひ返却を」と訴えるが、現状は市のホームページで呼びかけるのみ。大平議員は「税金で買った高価な品。コロナが再流行する可能性もある。きちんと返却を進めて感染拡大に備えてほしい」と市に管理の徹底を求めた。

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