「苦しいショットの連続」石川遼はムービングデーに“78”

ショット不振で石川遼は後退した(撮影/中野義昌)

◇メジャー第3戦◇全米オープン 3日目(17日)◇ロサンゼルスCC(カリフォルニア州)◇7423yd(パー70)

順位が変動しやすいムービングデーに2オーバーから出た石川遼は6ボギー、1ダブルボギーの「78」とスコアを落とした。通算10オーバーは決勝ラウンドに進出した65人で最下位。「なかなか思った通りにプレーできていない」一日となった。

開幕前から体にコンディション不良の様子があり、この日はショットの精度が落ちた。予選2ラウンドのフェアウェイキープ率は69.23%(初日10/13、2日目8/13)、パーオン率は69.44%(初日12/18、2日目13/18)だったのに対し、この日はそれぞれ46.15%(6/13)、38.88%(7/18)に下がった。

「ドライバーがうまく行かなくて、ラフから刻んでもパーセーブできたのが1回ぐらいしかなくて」。曇りがちだった空は晴れ間が広がり、風を受けたフラッグが揺れ動く。クセの強いバミューダ芝に入ったボールは思ったところに打ち出せず、「なかなかいいところを探すのも難しいというぐらい苦しいショットの連続だった。やっぱり、ここに向けた調整の仕方とか、すごく課題は残ります」と肩を落とした。

5番のバーディパットはカップに沈まらず(撮影/中野義昌)

スタート前の練習場では「きのう、おとといよりも体の動きは良くなっていて」とフィジカル面は快方に向かっているように感じていた。「きのうまでの2日間は自分で“合わせて”やれていたけど、クラブが振れるようになってきて」と微妙にズレが生じた。

メジャーに挑むのは21年の本大会以来。意識高く渡米してきたが、「自分のアベレージが出せていない。ショートアイアンは特に出したいところではあったけど、きょうだと3番の80ydから1mに(つけた場面)しかなかった。そこはやっぱり悔しいですね」と振り返った。

残りは18ホールしかない。「最終日は思い切って、というのはなかなかできない舞台なので、プランはほとんど変わらないですけど、少しでもいいゴルフをしたいなと思います。ぼんやりとした、推測、憶測のものではなく、クリアな情報を日本に持ち帰りたい」。辛酸をなめて、また這い上がる。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)

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