ペース不足に悩む角田裕毅「Q1を突破できず残念だが、自分のラップには満足している」アルファタウリ/F1第9戦予選

 2023年F1カナダGPの土曜予選で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は16番手、ニック・デ・フリースは18番手をそれぞれ獲得した。

 角田は、予選中に2件の他車妨害を行った疑いで調査され、そのうち1件について非があると判断され、3グリッド降格ペナルティを受けた。ひとつめは、ターン13でシャルル・ルクレール(フェラーリ)を不必要に妨害した可能性についてだったが、こちらはお咎めなしという裁定が下った。もうひとつは、ターン10でのニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)への妨害で、これに関しては不必要な妨害行為が行われたとみなされた。予選16番手の角田は、3グリッドダウンで19番グリッドからスタートすることになる。デ・フリースはこれにより17番グリッドに繰り上がる。

 テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、土曜日を振り返って、次のようにコメントした。

「FP3ではマシンバランスが非常によい状態に思われたが、予選は期待に届かない結果になった。なぜこれほど苦戦したのかを理解するために、データをチェックする必要がある」

「裕毅はQ2進出まであと一歩というところまで行ったが、マシンバランスが必要な状態には達していなかった。ヒュルケンベルグや(ランス・)ストロールと僅差で戦っているなかで、マシンバランスによりラップタイムにロスがあった」

「ニックも同様の問題を抱えていたため、2台ともQ1を突破することができなかった」

「明日は簡単にはいかないだろう。それでもレース戦略に集中し、できる限りポジションを上げていくため、チャンスが訪れればそれに対応できるような準備を整える」

2023年F1第9戦カナダGP 角田裕毅(アルファタウリ)

■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
FP3 8番手(1分24秒955:インターミディエイトタイヤ/24周)
予選 16番手(Q1=16番手1分22秒746:インターミディエイトタイヤ)

 FP3でのペースを見ると、Q1を突破できなかったことが残念です。一方で、僕たちは週末の初めからペースに苦しんでいるので、これについて調査する必要があるでしょう。

 Q1最後のラップは良かったと思いますし、満足しています。ただ、僕たちは全体的なペースが不足しています。

 明日はドライコンディションになり、また新しい一日になるので、楽観的に考えています。できるだけ多くのマシンをオーバーテイクして、ポイントを獲得することを目指していきます。

2023年F1第9戦カナダGP ニック・デ・フリース(アルファタウリ)

■ニック・デ・フリース(スクーデリア・アルファタウリ)
FP3 16番手(1分25秒725:インターミディエイトタイヤ/24周)
予選 18番手(Q1=18番手1分23秒137:インターミディエイトタイヤ)

 今日最大のチャレンジは、コンディションの変化だった。Q2終盤に向けて路面が乾いていった時、2セット目のインターミディエイトタイヤに交換するかどうか迷った。

 最終的にタイヤを換えて、最後の2周に賭けた。でも、最終セクターでのトラフィック・マネジメントの関係で、最後から2周目のラップで後退せざるを得なかった。でも、誰もが同じような戦いをしていたので、言い訳にはならない。

 本来なら限界までプッシュしたいところだが、今日の僕はそこまではプッシュできなかった。

 明日に向けたドライでの走行はあまりやっていないから、自分たちの位置を知るのは難しい。でもベストを尽くしていくよ。グリッドポジションよりも前に上がりたいね。

2023年F1第9戦カナダGP ニック・デ・フリース(アルファタウリ)

© 株式会社三栄