こんにちは。内田友賀です。
最近、地震があちこちで発生していますが、皆さんはどの程度準備をしていますか?
今日は、いざという時のために日ごろからできる準備【クレート(持ち運びできるハウス)】のお話をしたいと思います。
安心させてあげることが第一
愛犬にとって、何よりも安心できる場所はどこでしょうか。
それは、まぎれもなく「飼い主さんのそば」だと考えています。どんなトレーニングにも勝るもの、それは飼い主さんが与えてあげる“愛”と“安心感”なのです。
けれど、何があっても必ずそばに居てあげられるとは限りません。そこで、飼い主さんと離れている間にも、できるだけ愛犬が「ここなら安心」と感じられる場所を作ってあげましょう。
そこで、「クレート(ハウス)が好きになる大切さ」について紹介します。
災害時は何よりも安全を守ること
犬にとって、災害の体験は大きなストレスや不安を感じます。揺れや大きな音、不安そうな飼い主、非日常の環境などが影響し、パニックや吠え、そして噛みなど、普段では見られない行動が出てしまう事も少なくありません。
そんな時、愛犬をクレートに誘導して安心させてあげることで、愛犬を怪我から守ったり、避難をスムーズにしたりすることができます。
そのため、クレートは衝撃に強く移動にも適しているものをお勧めします。
犬は意外と「狭いところ」が好き!
ご自宅で、愛犬のハウスを広く確保しているご家庭もあると思います。もちろん、生活環境もありますので、それ自体は悪いことではありません。
一方で犬は、何かに身を寄せられる狭い場所に、本能的に安心感を得ます。それが飼い主さんであればベストですが、飼い主さんと離れる病院やお預かり施設で狭い空間を用意しているのには、犬を無駄に不安にさせないという意味もあるのです。
ですので、ぜひご自宅に「愛犬にフィットした空間」を作ってあげてください。
イメージとしては、中でクルっと旋回ができて、フセの体勢に無理が出ないサイズがお勧めです。
クレートが苦手な犬は半数以上!
2019年のデータではありますが、クレートに慣れていない愛犬は実に55%!(いぬのきもち調べ)
叱るときに閉じ込めてしまったり、無理に入れて扉を閉めてしまったりという経験からクレートが苦手な犬も多いと思います。さらに、日ごろの生活ではクレートトレーニングができていなくても困るようなことも少ないため、そのままクレートを使わなくなったというケースが多いのではないでしょうか。
しかし、愛犬がクレートを好きになってくれると、愛犬とできることが一気に増えるという、なんとも嬉しいアイテムなのです♪
さらには、今回のタイトルのように災害時にも愛犬を守ってくれるとても大事な役割も担っています。
愛犬の「クレートへ愛着度」はどのくらい? ~チェックポイント~
一言で「うちの愛犬はクレート好きで、自分から入りますよ」といっても、その愛着度(好きな理由)は実にさまざま。そこで、愛犬のクレート好き度を知りながら、さらにクレートへの信頼度を高めるコツを見ていきましょう。
\レベル別 クレート愛着度チェック/
【LEVEL 1】
□ 愛犬が自分の意志で入っていく
□ ドアを閉めた後、リラックスポーズを取っている(ウロウロしたり、前足でガリガリしたりしない)
【LEVEL 2】
□ 家以外の場所でも、家に居る時と同じようにクレート内で落ち着いて過ごせる
□ クレートに入った後、ドアを開けっ放しでも一定時間を中で過ごせる
【LEVEL 3】
□ どんな環境でも、飼い主の「ハウス」などの合図でクレートに入れる
□ ドアを開けても、「よし」等の合図をするまでは飛び出さずに落ち着いていられる
どのレベルまでクリアしていましたか? それぞれのレベルで、愛犬から見たクレートの捉え方は少々異なるようです。早速見てみましょう。
\----------------------------------------------
【LEVEL 1】・・・
愛犬は、自分の好きな時だけクレートで過ごしたいと思っています。次のステップでは、愛犬の望むタイミング以外で入っても不満を持たないようにしてあげましょう♪
【LEVEL 2】・・・
クレートという場所には安心感を持っていますね。次は、どんな環境でも飼い主さんの合図で喜んで入れるようにしてあげましょう♪
【LEVEL 3】・・・
クレート愛着度はとても高く、理想的な空間になっていますね。素晴らしい信頼関係が築けています♪
\----------------------------------------------
(※チェックポイント監修:DOGSHIP https://dogship.com/)
守ってあげられるのは、飼い主です
日ごろの関係が良好だと、つい「うちの子は大丈夫」と思ってしまいがちです。でも、有事の時は飼い主さん自身にも余裕がなくなりますし、さらに社会は、犬に対して寛容性がなくなってしまいます。
そんな時、愛犬の吠えが止まらなかったら?
飼い主さんや他人を噛んでしまったら?
飼い主さんと離れ、クレートでストレス行動が出てしまったら?
愛犬は、理解できない環境で不安定な精神状態と闘わなくてはいけなくなります。
だからこそ、「ここに居れば大丈夫」「ここに居れば、離れていても必ず迎えに来てくれる」という空間を作ってあげてほしいのです。
クレートトレーニングは、災害が起こってからでは間に合いません。
毎日1分からでも実践ができます。
ご飯の前、おやつタイム、コミュニケーションタイム、日ごろの生活のなかで、ぜひ、愛犬が安心できる居場所を与えてあげてください。
それが、飼い主ができる「何があっても守るよ」のカタチだと思うのです。
Lots of love.