8位の賞金額に「やばいね」初出場で快進撃が続く永野竜太郎

2回目のメジャーは自然体、楽しそうだ(撮影/中野義昌)

◇メジャー第3戦◇全米オープン 3日目(17日)◇ロサンゼルスCC(カリフォルニア州)◇7423yd(パー70)

2アンダー12位で迎えたムービングデーに、永野竜太郎がさらに加速した。1イーグル3バーディ、3ボギーの「68」で、首位と6打差8位に浮上。あちこちから時折聞こえる大歓声を「やってんなー」と他人事のように楽しみながら、初の「全米オープン」、一昨年の「全英オープン」に続く2度目のメジャーにしっかり向き合った。

序盤の1、3番でバーディを奪取。5番パー4はガードバンカーに捕まるなど4オンとなったが、1パットのボギーで我慢した。「自分はやれることをやるだけだから」と力まず、無理せずプレーを続けた。

海外メジャーの獲得賞金は、国内ツアーでシーズンの半数(13試合)に出場すれば、賞金ランキングに全額加算される。決勝ラウンドの進出人数が決まり、この日発表された賞金額では仮に現在の8位でフィニッシュした場合、59万864ドル(約8381万円)になる。

仮想賞金を聞いた永野は「やばいね」。だが、そんな賞金よりも“メジャーの戦い”がうれしい。「自分の今持っている力でどれだけ戦えるかが知りたい。そんなに飛距離的な部分では劣ってはいないし、ミスもしているけどトッププレーヤーもミスはしているし…」。ショットを曲げればブッシュが待ち受け、グリーンを外せばバミューダ芝のラフ。硬いグリーンに厳しいピン位置…。そんな場所で戦えている現実が、自信に変わっていく。

終盤16番でショットのミスが出たがボギーで抑えた(撮影/中野義昌)

「やっぱり現地で見ないと、テレビだけだとこの舞台の選手みんなパーフェクトなやつかなって思うけど、こっちに来たらミスもするし、曲げる。ただミスしても引きずっていないし、常にトライしている感じ」。最終日は世界ランキング6位のザンダー・シャウフェレと同組で回る。首位と6打差というヒリヒリしたポジションも、自分の力をぶつけるには最高だ。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)

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