創業44年。全席喫煙OKな店内で3,000冊以上のコミックとレトロなメニューを満喫!「喫茶サントス」【福岡県糸島市】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡に今なお現存する「昭和レトロ喫茶店」をピックアップしてご紹介していきたいと思います!

喫茶サントスは国道202号線沿いの派手なノボリが目印!

今回ご紹介する「喫茶サントス」があるのは、福岡方面から唐津方面に向かう国道202号線沿い。糸島市の「糸島農協前交差点」のすぐそばです。

最寄駅のJR筑肥線「糸島高校前駅」からだと、徒歩8分ほど。

営業中は赤い「OPEN」のノボリが出ています。

傾いた看板はご愛嬌ということで(笑)

こちらが外観。2階建ての建物の一階部分がサントスです。

駐車場は合計6台分用意されています。

堂々とはためく黄色い「タバコOK」のノボリ。

禁煙化が進むこのご時世において、ある種の潔ささえ感じさせてくれます!!

エントランスでは店名が掘り込まれた石の看板がお出迎え。

ドアを開けて、いざ店内へと進みます!

コミックの蔵書数は3,000冊以上!味のあるレトロな店内空間

入店すると真っ先に目に入るカウンター席。年季の入った長いカウンターにはレトロなデザインのグリーンのスツールが並びます。

こちらはソファーエリア。色はスツールと同じグリーンで統一されています。

ソファーは座り心地の良い上に、背もたれ部分が高くなっているので、くつろぎ度が高いのもポイントです。

店内の至る所に本棚があり、どの棚もコミック本がぎっしり。

お聞きしたところ、蔵書数はなんと3,000冊以上とのこと!

お客さんの男女比が8:2ということもあり、そのほとんどが男性向けのラインナップになっています。

ここでワンポイントメモ。

サントスの本棚、実は「隠れ本棚」になっているんです。

というのも、数冊のコミック本を抜き取ってみると、なんとその奥にも本が隠れているんです。

来店された時には、手前だけでなく、奥の本も要チェックですよ!

喫茶サントスの歴史

こちらが3代目オーナーの青木洋美さん。人呼んで「ひろみママ」。

この喫茶サントスが糸島の地に誕生したのは1979年のこと。今から44年前になります。

元々、福岡市西区周船寺に一号店があり、このお店は二号店としてオープンしたんだそう。その後一号店は閉店し、二号店のみ残る形で現在に至ります。

店名の「サントス」とは、ブラジル最大の貿易港であり、ブラジル全土から集められたコーヒー豆を出荷する街・サントスから拝借したもの。

喫茶サントスの面白いところが、お店を代々の従業員たちが引き継いで、店名も変えずにそのまま営業しているという点。

聞いてみたところ、初代のオーナーからお店を引き継いだのは、従業員だった女性。2代目として数年間営業していましたが、2012年より現オーナーの青木洋美さん(以下、ひろみママ)が3代目として引き継ぐことになったそうです。

地元・糸島出身のひろみママは大学生の頃からサントスで働いており、在籍歴はかれこれ25年にもなるそう。

現在は6名の女性スタッフと共にお店を切り盛りされています。

店内の一角で見つけたコーヒーチケット置き場。

コーヒーチケットは7枚綴りで2,700円で販売されており、通常なら一杯500円のコーヒーがチケットを使うと一杯400円弱で飲めちゃうのです。

このコーヒーチケットはリピーターを確保する手法として昔の喫茶店でよく採用されていました。

チケットは使いまわされているので、かなりボロボロになっていますが、サントスの長い歴史を感じさせてくれます。

お食事メニューはお腹いっぱいになること必至!

お食事メニューが充実しているサントス。

看板メニューの箱型の器で提供される「お弁当」は、牛肉のバター焼き・焼肉・とんかつ・からあげ・ハンバーグの5種類があり、各1,050円。

こちらは一番人気の「牛肉のバター焼き弁当」。

大きいサイズの器の中には牛肉のバター焼きをメインに、冷奴、サラダ、味噌汁まで付いています。

バターでじっくり炒めた牛肉を、玉ねぎをベースに赤ワインと醤油を加えた「シャリアピンソース」でいただきます。牛肉を食べ進むと底にはパスタが敷かれていました。

品数が多い上、それぞれボリュームがあるので、お客さんからはたまに「量が多すぎる」と怒られることもあるんだとか(笑)

なお、お食事メニューはナポリタンやタラコスパなどのスパゲッティ系、カレー、トーストなども用意されており、休日を除く月曜日〜土曜日の9:00〜11:00はトーストにミニサラダ・ゆで卵・ドリンクがセットになった「モーニング」600円もオーダーできます。

特大サイズのパフェにクリームソーダ。懐かしのレトロメニュー

デザートメニューも充実しているサントス。

中でも安定した人気を誇っているのが看板デザートの「パフェ」。

フルーツパフェ、チョコパフェ、ヨーグルトパフェ、コーヒーパフェ、抹茶パフェの全5種類があり、お値段は各800円。

今回は一番オーダーされているという「フルーツパフェ」をいただいてみました。

まずビックリするのがその大きさ!高さはなんと20センチ以上もあるんです!

大きなパフェグラスにはりんご・バナナ・キウイ・パイン・黄桃・オレンジ・いちご・チェリーの8種類のカットフルーツがぎっしり。

その上にアイスクリームとカラフルなスプレーがかかった生クリームがトッピングされており、突き刺さったピコラとポッキーが華を添えています。

これぞまさに「ザ・昭和パフェ」とも言えるべきビジュアル。

年配の方には懐かしさを覚え、若い方には衝撃すら感じることでしょう。

パフェはかなりボリューミーなので、「食後のベツバラ気分」でオーダーすると、かなりお腹いっぱいになってしまうのでご注意を!

昭和レトロメニューの代表格「クリームソーダ」は600円。

透き通った美しいグリーンのソーダの上にアイスクリームとチェリーが乗った、スタンダードなクリームソーダ。

このレトロな雰囲気で味わうからこそ、美味しさも倍増なのです。

全席喫煙OK!希望者にはオリジナルマッチのプレゼントも♪

サントスの醍醐味と言えば、やっぱり「全席喫煙OK」というところでしょう!

全テーブルに灰皿が用意されているので、思う存分喫煙できます。

糸島エリアの喫茶店やカフェは喫煙OKのお店がほとんどなくなってしまったので、コーヒー好きな愛煙家にとってはまさにパラダイスのような場所なのです!

ただし、全席喫煙OKなゆえに20歳未満の方は入店できませんのであしからず・・・。

「良かったら差しあげましょうか?」といっていただいたのは、サントスのオリジナルマッチ!

昔の喫茶店は喫煙するお客さんが多かったので、こうしたお店のオリジナルマッチというものが存在しており、お客さんに配っていたのです。

いろんな喫茶店のマッチを集めている人もいましたね。

まだ在庫があるようなので、欲しいという方はひろみママかスタッフの女性に声をかけてみてくださいね。

代々の従業員たちがお店を引き継ぎつづけて44年。今でもたくさんの常連さんたちに支えられサントスは営業を続けています。

ここ最近は九大の学生さんや、SNSで知った若いお客さんの来店も増えており、幅広い世代の方が利用しているそうです。

食事やデザートを楽しむのも良し、コーヒー片手に3,000冊以上ものコミックを読み耽るのも良し、タバコの煙をくゆらせながらゆったり過ごすも良し、チャキチャキとした性格のひろみママや女性スタッフとのトークを楽しむも良し。

あなたなりの「サントス時間」を楽しんでみてくださいね!

喫茶サントス

住所:福岡県糸島市浦志2丁目1-30

営業時間:9:00 ~ 20:00O.S ※たまに変更あり

電話番号:092-323-4640

定休日:不定休

© 株式会社えんメディアネット