野田前首相「同日選の可能性ある」 大和で講演

 民進党の野田佳彦前首相は14日、大和市内で講演し、夏の参院選に合わせた衆参同日選の可能性について「あると思う」と予測した上で、熊本地震の被災地対応を念頭に「こんな時期に選挙をやる人は人でなしだ」と解散論をけん制した。

 野田前首相はアベノミクスに「格差が広がるのが本質。失敗だった」と指摘。低所得の高齢者に対する1人3万円の臨時給付を政府が6月までに全対象者に支給するとしている方針に対しては「魂胆が見える。7月の参院選直前に、一番投票率の高い65歳以上に限って配るのは愚民思想だ」とも批判した。

 金銭授受問題で引責辞任した甘利明前経済再生担当相(衆院13区)に対しては「なぜ筋の悪い業者と付き合ったのか」と疑念を呈した。

 野田氏は次期衆院選で同区の公認候補に内定した太栄志氏の集会に出席。藤井裕久元財務相らも参加した。

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