最新インタビュー【田原俊彦】デビュー40周年記念ライブからコロナ禍の3年間を総括  大好評!田原俊彦インタビュー第2回!

『最新インタビュー【田原俊彦】ジャニーズを卒業してからずっと守っている約束事』からのつづき

通算79曲目となるシングル「ダンディライオン」を6月21日にリリースし、8月より全国コンサートツアー「TOSHIHIKO TAHARA DOUBLE ‘T’ TOUR 2023 DANDYLION」をスタートさせる田原俊彦を直撃。2回目となる今回は、コロナ禍3年間の活動について総括してもらった。サービス精神の塊であるスーパーアイドルが連発するボケに、失礼のないようにツッコミを入れながらのインタビューとなった。

ファンクラブ会員はここ最近、増加し続けている

―― 特にここ最近、かつて田原さんのファンだった人が、どんどんライブ会場に戻ってくる現象がみられます。御本人としてはその手応えを感じるようになったのはいつ頃からですか?

田原俊彦(以下:田原):そうですね。ここ10年でしょうね。以前は東京ではライブ会場がもっと小さかったけど、それが毎年、中野サンプラザでできるようになって、NHKホールや東京国際フォーラムでも開催できたからね。お陰様でファンクラブの会員も右肩上がりで増え続けています。それに男性がどんどん増えてきたしね。多分、みんな昔から僕のライブを観たいと思っていたんだよね。

── 男女問わず、自分の青春時代のヒット曲って宝物じゃないですか。それを何十年も経ってから、本人のパフォーマンスで、しかも生で観られるというのは魅力的ですよね。

田原:そういう楽曲を持っているのは財産だよね。テレビが娯楽の王様だった時代に、そのど真ん中で暴れられた強さはありますよね。

You Tubeのネタはほとんど丸投げ? NGナシ!?

── お客さんがどんどん増えていき、2019年4月にNHKホールで40周年のライブがあった翌年からコロナ禍に突入してしまいます。でも、田原さんは、オンラインの企画にいろいろ取り組んで、ファンにアプローチを欠かさなかったですよね。

田原:時代に取り残されたくないんだよ! ハハハハハハ。 何しろ昭和のアナログ男だからさ、今だにパソコン持ってないからね 。スマホ持ってまだ7年だし。スマホで何をやっているかといったら、「キャンディークラッシュ」と「ポケモン」くらいで(笑)。

── それはなかなか衝撃発言ですね。でも、特に外出すら制限された時期に、スマホに不慣れな田原さんが、デジタルにアプローチしてくれたことで、救われたファンの方も多かったように思えます。

田原:まあ、ファンの方とのつながりを途切らせなきゃいけないということで、スタッフがコロナ禍の環境に合わせたツールをいろいろ提案してくれてね。僕はまんまとそれに乗せられて、全部をやらされたという感じですかね。でもね、僕自身も勉強になるし、僕のファンのなかでデジタルにあんまり強くない人が、新しいことを始めるきっかけになったみたいでよかったと思いますね。それに若い世代が「なにこの人?」と僕を発見してくれたという作用もあったんじゃないかな。

── 特にYou Tubeチャンネルは最近なにかと話題になっていますが、ネタ作りにはタッチしているのですか?

田原:僕が「野球をやりたい」といえばバッティングセンターに連れ出され、「犬を出したい」といえば飼っている犬を出すことになる。そういうのはあるけど、8割はスタッフが考えていますね。「トシさん、コレやりましょう」「今度はアレやりましょう」って無茶振りされて。まあ、僕はまな板の上の鯉ですね。この前は料理もやりましたけど、実際はまったくできないからね。普段はトーストを焼くのと、インスタントラーメンを作るのと、「サトウのごはん」をチンするぐらいで。

── それも衝撃的ですね。キホン、内容にはNGナシの姿勢ですか?

田原:普通、YouTuberって自分で編集して、ヤバいところは切っているらしいけど、僕はスタッフに完全に丸投げだから。「トシさんって、中身をチェックしないでいいんですか?」って聞かれたけど、「なんでそんなことしなくちゃいけないんだ!」って答えましたから。

ファンを一体化させた生配信ライブと還暦記念ライブ

── コロナ禍特有の活動といえば、2020年8月の生配信ライブがありましたね。閉塞感でいっぱいだった頃に、全国のファンが同時に田原さんのライブを観られる貴重な機会でした。

田原:コロナのいちばんヤバい頃でしたよね。スタッフはみんな、厳重にマスクをしていて。あれは、やってよかったよね。テレビ局のスタジオを借りて無観客でやりましたが皆さんにしっかり届いたと思いますよ。

── 一方で、新曲のリリースが延期になったり、ライブやイベントが中止になったりしたこともありましたね。

田原:国際フォーラムでの還暦記念ライブなんて、前日に中止になりましたからね。まあ、僕も歌を覚えてなかったらよかったけど…… そういう話じゃなくて。ハハハハ。僕もショックだったけど、本当に楽しみにしてくれていたファンの方はダメージが大きかったと思いますね。地方から泊まりがけで来ていた人も大勢いましたし。

── 還暦記念ライブは、半年後にようやく実現したことで、ファンの思いが一層高まって、一つになりましたね。

田原:みんなマスクをして、声出しもNGという苦しい状態ではあったけど、ひとつの集大成を見せられたかなと思います。還暦のうちになんとか開催することができて肩の荷が降りましたね。

苦しい時代にポジティブなメッセージを発信し続けた

── この3年間でシングルを3枚出しています。曲調は違いますが、どの曲もポジティブなメッセージを込めたような曲でした。

田原:そうだね。「愛は愛で愛だ」「HA-HA-HAPPY」「ロマンティストでいいじゃない」と、この3年間のシングルは、“厳しい時代だけど、明るく楽しくハッピーに行こうぜ” という曲が並びましたね。

── それからコロナ禍での取り組みとしては還暦記念写真集がありました。それが2022年の1月ですね。

田原:『DOCUMENTARY』! 遠い昔の気がするけど、去年なんだ! 僕はジムでのトレーニングってあんまりやらないんですよ。でも、撮影したのがツアー中だったから、ある程度、体は絞れていましたよね。まあ、60歳にしちゃ上出来じゃないかなと思いますよ。写真も加工してないからね。まあ、顔のシワを伸ばしたぐらいで。ハハハハハハ。

── それは20代のアイドルでもやっているかもです。いずれにしても、いろいろな制限のあるなかで、田原さんが途切れずに発信し続けることで、ファンの熱はまったく途切れなかったように思えます。

田原:この3年間我慢していた分、声出しOKになる今度のツアーで爆発すると思いますよ。楽しみだよね。

カタリベ: ミゾロギ・ダイスケ

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