白い帆はためかせ、エビ追う 北海道・野付湾で伝統漁

ホッカイエビ漁をする打瀬船=19日午前、北海道別海町の野付湾

 北海道別海町の野付湾で19日早朝、明治時代から続くホッカイエビの伝統漁が始まった。雲の間から日が差す中、三角形の白い帆を張った打瀬船が沖合数キロでゆったり漂いながら漁を行った。

 打瀬船での漁は、エビがすむ海藻のアマモを傷つけないよう、スクリューを止め、帆で風を受けた力で網を引く。資源保護のため、9センチ未満のエビは海に戻している。漁は年2回で10~11月にも行う。

 漁師の山口光明さん(66)は船上でエビを選別しながら「ゆでたら最高。例年通り、いいサイズのものが取れている」と話していた。

 野付漁協によると、今季の漁は7月7日までの予定。約11トンの水揚げを見込む。

水揚げされたホッカイエビ=19日午前、北海道別海町の野付湾

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