こだわり抜いた味をぜひ! 横瀬ジビエ製造場が本格稼働「舌触り滑らか、最高品質」 併設レストランも開店

横瀬ジビエ製造場に併設したレストランを紹介するカリラボの吉田隼介社長=12日、埼玉県横瀬町横瀬

 有害鳥獣対策に取り組む民間企業カリラボ(埼玉県横瀬町芦ケ久保)が運営する「横瀬ジビエ製造場」(同町横瀬)が本格稼働した。町内で捕獲したニホンジカ肉の小売販売を5月から開始。同製造場に併設したジビエ料理のレストランもオープンした。同社の吉田隼介社長(44)は「ジビエ肉を町のPR商品として確立させ、観光誘客につなげていく」と意気込んでいる。

 カリラボは、同町の官民連携プラットフォーム「よこらぼ」の採択をきっかけに2019年に設立。昨年12月に「地域活性化及び地域ブランドづくり」に関する包括連携協定を町と締結し、鳥獣捕獲者の担い手確保や、ジビエ肉のブランド化確立に努めている。

 同製造場は昨年11月に完成。年明けからシカの搬入、出荷を開始した。シカは地元猟友会が仕掛けたわなで捕獲し、製造場で獲物の解体や精肉加工を行う。週3頭ほどのペースでわなにかかり、これまでに約60頭を捕獲。年間約100頭の捕獲を見込んでいる。

 シカ肉は地域内外のレストランに卸すほか、道の駅「果樹公園あしがくぼ」や同社のオンラインショップなどで販売している。吉田社長は「舌触り滑らかなシカ肉の風味を感じてもらうため、徹底したこだわりで加工した、最高品質のジビエ肉」と薦める。

 製造場内にオープンしたレストランは計13席で、現在は月に2日、営業している。毎月第2土、日曜午前11時半からのランチ営業では、ジビエ肉を使ったセット(税込み1500円)を提供。完全予約制のディナーは、ジビエ肉とこだわり抜いた食材を使用したコース料理(同1万1千円~)が味わえる。

 ディナー予約は、カリラボのホームページから。

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