若者の起業精神育成 茨城・龍ケ崎市、民間2社と協定 秋完成予定 高校生がトレカ原案

協定を交わした渡辺ゆりか社長、萩原勇市長、森井聡社長(左から)=龍ケ崎市役所

若者の起業精神を育もうと、茨城県龍ケ崎市と民間2社がタッグを組み、地元高校生を巻き込んだトレーディングカード(トレカ)の企画制作に乗り出す。完成したカードは商品化を目指すとともに、ふるさと納税の返礼品にも使いたい考えだ。費用はクラウドファンディング(CF)で募る。3者は14日に包括連携協定を結んだ。

市と協定を締結したのは、CFのコンサルを担う「クラウドファンディングデザイン」(同県つくば市、渡辺ゆりか社長)、エンターテインメントコンテンツを通した人材育成や教育支援を手がける「ギルドヒーローズ」(東京、森井聡社長)。同社は、職業をテーマにした対戦型カードゲーム「ギルドヒーローズ」を展開。高校生にはゲームで使うカードの原案づくりなどに取り組んでもらう。

3者は龍ケ崎市内の4高校に通う生徒に参加を呼びかけていく。ギルドヒーローズ社によると、完成は秋ごろを見込む。制作費はCFを活用して集める予定で、クラウドファンディングデザインがサポートに当たる。一連の流れを通し、生徒に起業のノウハウや考え方を身に付けてもらう。高校生が興味を持ちやすいよう、トレカを題材に選んだとしている。

14日に市役所であった協定締結式で、森井社長は「高校生たちが夢中になって学ぶようになればいい。どんなカードを生み出すのか楽しみだ」と述べた。渡辺社長も「クラウドファンディングは起業と親和性が高い」と語った。

市は20日、事業に関わる高校生の募集を始める。7、8月に計3回開かれるワークショップへの出席を求め、デザインやストーリー設定の方法を学んでもらう。定員は先着12人。参加無料。案内は各高校で配布済み。申し込みサイトは市ホームページで案内する。

萩原勇市長は「今後のまちづくりを担う人材を育てたい。特色ある返礼品にもなる」と期待を込めた。

問い合わせは市商工観光課(電)0297(64)1111。

職業をテーマにした「ギルドヒーローズ」のカード

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