全九州高校大会 ハンドボール男子 長崎・瓊浦が完勝 15年ぶり王座

【ハンドボール男子決勝、国分-瓊浦】前半10分、瓊浦の左バック大田がシュートを決めて8点目=大分市、レゾナック武道スポーツセンター

 全九州高校大会は18日、各地で18競技が行われ、長崎県勢はハンドボール男子の瓊浦が15年ぶり4度目となる九州王者に輝いた。準決勝で熊本マリスト学園を28-20で退けると、決勝は国分(鹿児島)を43-27で圧倒した。
 個人戦に臨んだ柔道勢は、男子66キロ級の三好優希(長崎日大)、同90キロ級の川口克希(同)、女子48キロ級の畑山凜(長崎明誠)が優勝を飾った。畑山は2連覇。レスリング男子個人51キロ級の小川大和(島原)もV2を果たした。バドミントン男子個人ダブルスの林田真龍・高田隆誠組(瓊浦)、ローイング(ボート)女子ダブルスカルの大村(深浦ゆず、田中真緒)も頂点に立った。
 陸上の北九州地区予選(男女各種目6位以内、女子三段跳びは4位以内がインターハイ確定)に挑んだ陸上勢は、男子110メートル障害の谷川稀人(五島)が14秒81、同3000メートル障害の牟田颯太(鎮西学院)が9分6秒34で優勝。同1600メートルリレーの長崎南は長崎県記録を更新する3分11秒31で4位ゴールした。
 19日は各地で5競技を実施する。

◎ハンドボール男子決勝・堅守で主導権 夏へ手応え

 完璧な試合運びで15年ぶりに九州王座を奪回した。ハンドボール男子決勝は瓊浦が国分(鹿児島)から43点を奪って大勝。守備からペースを握って次々とゴールネットを揺らした展開に、末岡監督は「夏に向けてディフェンスを強化した。全4試合、後半の中盤までに勝負を決めて、全員を使うというプラン通りにいけた」とうなずいた。
 立ち上がりの2失点をすぐに追いつき、4-4からの6連続得点で一気に流れに乗った。最多12点を挙げた檜垣をはじめ、大田、川田のバックプレーヤーを軸に、8得点のピボット中尾、両ウイングの齋藤、前田が随所で存在感を発揮。37-21の残り10分に7人全員を入れ替えながらも、点差は詰まらなかった。
 大量点の土台にあったのは素早く、しつこく、分厚い堅守。川田は「チームで徹底できた。ボールに集まって粘り強く守れたことが勝因」、主将の大田も「マークミスは起きてしまったけれど、試合中も隣と声を掛け合って修正できた。チーム全体でやれた」と胸を張る。GK榊はたびたび好セーブを披露して観客席にポーズを決めた。
 九州王者として挑むインターハイまで1カ月余り。川田は「新チームが始まった時から掲げてきた全国制覇。もう一回の徹底と、ちょっとしたミスをなくす」、大田は「今回出た課題をできるだけ早く改善して本番に不安を残さない」。それができれば、県勢15年ぶり、チーム22年ぶりの日本一は十分に見えてくるはずだ。

© 株式会社長崎新聞社