ミステリアス 黒いヒマワリ咲く 真備、横溝正史疎開宅前の畑

横溝正史疎開宅前で咲く黒いヒマワリ

 推理作家・横溝正史(1902~81年)が戦中戦後に暮らした疎開宅(倉敷市真備町岡田)前の畑で、黒いヒマワリが咲き始めた。横溝作品を思わせるミステリアスな雰囲気を漂わせ、梅雨空の下、静かに風に揺れている。

 畑の東西に分け、昨年の種から育てた苗約150本を栽培している。高さは1~2メートルが中心で5月末から順次開花。約3メートル程度まで育った大株もある。満開は今月末ごろの見込みという。

 ゆかりの地を訪れるファンに楽しんでもらおうと、地域住民でつくる疎開宅管理組合が9年前から栽培している。浅野昭江管理組合長(79)は「近年は黄色っぽい花が増えていたが、ここ数年で一番黒がはっきりしている」と来訪を呼びかけている。

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