天皇陛下「友好親善の発展願う」 インドネシア大統領と共に

インドネシア・ボゴールの大統領宮殿で植樹式に臨まれる天皇、皇后両陛下とジョコ大統領=19日(代表撮影・共同)

 【ジャカルタ共同】インドネシアを公式訪問中の天皇陛下は19日、首都ジャカルタ南方ボゴールの大統領宮殿に隣接する植物園でジョコ大統領と言葉を交わし「若い人々の交流により、両国間の友好親善が一層発展することを心から願う」と述べられた。引き続き、宮殿で大統領と会見したが、陛下から先の大戦に関する言及はなかったという。

 その後の昼食会は、大統領から「打ち解けた雰囲気で話がしたい」との意向が示され、「お言葉」の機会はなかった。

 陛下は皇后さまと臨んだ歓迎行事後、大統領夫妻と植物園を見学し、報道陣の前に姿を見せた。「(インドネシアの)多様性に満ちた社会、文化について理解を深め、友好親善の増進に尽くしてこられた方々の歴史にも思いをはせたい」と話し、夫妻の歓迎にはインドネシア語で「ありがとう」と謝意を伝えた。

 宮内庁によると、会見で陛下は、ジョコ大統領がG7広島サミットの拡大会合に出席した際、原爆資料館を訪れ供花したことに感謝を述べた。大統領は「原爆の悲惨さを改めて感じた」と話したという。

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