ネットで差別投稿男性に賠償命令 安田菜津紀さん父を「在日特権」

判決後に記者会見する安田菜津紀さん=19日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 在日コリアン2世の父親を持つフォトジャーナリスト安田菜津紀さん(36)が、自身のルーツに対するツイッターへの差別的な投稿で人格権を侵害されたとして、西日本に住む男性に195万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は19日、出自に関する名誉感情を侵害したとして33万円の支払いを命じた。

 目代真理裁判長は、差別的表現により父親だけではなく安田さんも侮辱したと認定。「社会通念上許される限度を超え、精神的苦痛を軽視できない」と指摘した。

 判決によると、安田さんは20年12月、「父が在日コリアンだと知ったのは死後だった」と投稿。男性は「在日特権」などと父親を侮辱する書き込みをした。

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