【ミャンマー】スーチー氏78歳に、NLD「指導者解放を」[政治]

ミャンマーの民主派指導者アウンサンスーチー氏が19日、78歳の誕生日を迎えた。クーデターで全権を掌握した軍政に拘束されてから2年以上がたち、現在も収監中。同氏が率いた国民民主連盟(NLD)は同日、声明を出し、スーチー氏が同党の指導者であり、混迷する政情不安の打開には同氏の解放と対話が不可欠だと訴えた。

NLDは、「スーチー氏はいまでもわれわれの指導者であり、彼女を排除したままで政治的問題の解決はない」と強調した。国内外の機関・団体と協力し、スーチー氏を含む全ての政治犯解放を呼びかけ続ける方針を改めて示した。

スーチー氏は1988年の民主化運動から民主派指導者として台頭。90年の総選挙でNLDを勝利に導いたが、選挙結果は旧軍政によってほごにされた。民政移管の前年の2010年に解放されるまで、通算で約15年間にわたり軟禁生活を余儀なくされた。NLDが与党となった16年から21年2月のクーデターまでは、事実上の最高権力者だった。

軍政は民主派勢力を弾圧し、各国の代表にもスーチー氏との面会を許可していない。スーチー氏の次男、キム・エアリス氏は、スーチー氏の誕生日を祝う公開メッセージで、同氏の解放を求めた。

ミャンマー国内外では、花を身に着けていたことで有名なスーチー氏の誕生日を祝う「フラワー・ストライキ」への参加が呼びかけられ、交流メディアのアカウントの画像を花に変更する人が相次いだ。

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