「食育の日」に香芝公立小10校、給食で全国郷土料理堪能 - 広島「アナゴ飯」教材で学び実食

給食で広島県の郷土料理を味わう児童=19日、香芝市真美ケ丘5の市立真美ケ丘西小学校

 「食育の日」の19日、奈良県香芝市内の公立小学校10校は給食で、広島県の郷土料理「アナゴ飯」を提供した。香芝市真美ケ丘5丁目の市立真美ケ丘西小学校(全校児童444人、浅井信成校長)では児童らが、食育のビデオ教材で広島の特産品や郷土料理について学び、甘辛く煮たアナゴを刻んで混ぜたご飯をおいしそうに味わった。

 同市は小学校給食で毎月19日、今年度は全国の郷土料理を献立に盛り込んでいる。4月は奈良県の「奈良茶飯」、5月は兵庫県の「カツ飯」、6月は「アナゴ飯」、小豆と根菜を煮た精進料理「煮ごめ」、レモンゼリーが登場した。

 「学校間で食育に格差が出ないように」と、献立を考えた同市の栄養教諭が5分程度のビデオ教材を製作。広島県特産のアナゴやレモンを紹介した他、アナゴとウナギの違い、郷土料理について解説した。

 栄養教諭の鍵谷千加さん(58)は、「ビデオ教材を見て給食を残す子が減ったと聞いている。給食が教材となるように献立を考えている」と思いを込める。

 5年のクラスでは、児童らはビデオ教材に熱心に見入った。西林香里奈さん(11)は、「アナゴ飯を初めて食べておいしかった。給食で(これまで)知らない味を知れるのはうれしい」と笑顔。米沢暖琉(はる)くん(10)はアナゴ飯をお代わりして味わっていた。

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