茨城県産品取引拡大へ協力 カナダ商社が知事表敬

表敬訪問した大井川和彦知事(右)に特製の盾を贈るピーター・フー社長=県庁

カナダの商社「フロビッシャー・インターナショナル・エンタープライズ・リミテッド」のピーター・フー社長が19日、茨城県庁の大井川和彦知事を表敬訪問した。県銘柄牛「常陸牛」やメロンなどの県産品の取引拡大に向け、課題解消に協力していくことで一致した。

同社は、同国で水産物を中心に扱う卸売業者。2022年1月から木内酒造(那珂市)を通じて常陸牛の取引を始め、昨年度は常陸牛約2トンを輸入した。大井川知事は昨年10月、同国バンクーバーを訪問した際、同社に常陸牛のトップセールスを行った経緯がある。

フー社長は15~19日に、常陸牛やメロン、水産加工施設など、茨城県の生産現場を視察。その感触について大井川知事に報告した。

これに対し、大井川知事は「県の海外市場の開拓意欲は強い。カナダは有望な市場と考えている」と述べ、同社に助力を求めた。またメロンについては農薬残量の課題に触れながら、「米国では課題をクリアして輸出を始めている。ぜひカナダにも輸出したい」と意欲を示した。

表敬訪問後、フー社長は茨城県の生産環境について「とても信頼できる」と高く評価。カナダへの輸出に向けて「茨城県の農産物をもっと理解していきたい」と述べた。

© 株式会社茨城新聞社