NFTという言葉をよく耳にするようになってきた。
Wikipediaで検索するとNFTとは
「非代替性トークン（ひだいたいせいトークン、英: non-fungible token、略称: NFT）とは、ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデータ単位である。NFTは、画像・動画・音声、およびその他の種類のデジタルファイルなど、容易に複製可能なアイテムを一意なアイテムとして関連づけられる。代替可能性（英: fungibility）がないという点で、NFTはビットコインなどの暗号通貨とは異なる」
とある。
「非代替性トークン」「ブロックチェーン」「暗号通貨」…
なにやら怪しい言葉が飛び交っていて意味不明だ。しかし、ふるさと納税の返礼品のNFTを利用する地方自治体も増えているようだ。
NFTとは一体なんなのだろうか？なんのために存在してどのように利用されているのだろうか？そのあたりをNFT Collection 『NOUNS BASE』運営メンバーのやまとさんに聞いた。
ーーNFTってなんですか？
やまと：NFTは偽造不可な鑑定書・所有の証明ができるデジタルデータを使った技術で、絵や音声、動画を含むことができます。従来のデータはコピーすると、全く同じものが出来上がるのに対し、NFTはブロックチェーンという技術で相互に監視され、どこを通ってどこでコピーされたなど記録され続けているので偽造はできません。世界でたった一つの物、ということで投機や投資の価値があると言われています。売却や譲渡もできます。
ーーなぜ価値が上がったり下がったりするんですか？
やまと：そこは株や美術品などに近いですね。発行したイラストや映像に注目が集まり需要が高まると、価値が上がります。
ーーNFTはどう活用されていますか？
やまと：NFT自体は様々な活用方法があります。現在主流の使い方としては、SNSのプロフィール画像をNFT化したプロフィールピクチャーというものがあります。既にTwitterはアイコンをNFTにする機能を有料アカウント向けに実装しています。
他にも、有名なアーティストが限定のイラストや動画、楽曲をNFTで数量限定で公開し、価格がどんどん高騰した例もあります。
（※国内では、小室哲哉・BABYMERAL・Perfume・ももいろクローバーZ・hide(X JAPAN)・呂布カルマなどが既にNFTを活用したサービスを展開。所有しているとドナルド・トランプと会えるNFTなども）
ーーNFTって稼げるんですか？
やまと：新しい技術としてとても面白くて未来のあるものだと思いますが、投資で利益を出すためだけに購入するのは本質とは少しずれているような気がします。
ーーでは、持ってるとどんないいことがありますか？
やまと：唯一無二のNFTを持っていると言うことが一種の証明になるので、例えば参加証明の手段になる事があります。同じNFTを持っている者同士ですから、気が合うことが多いです。僕も、NFTを通じて興味深い話ができる人とどんどん出会っています。他にも、NFTの飲食店で優待が受けられるようなNFTグループなども増えていっているので、持っているだけで安く利用できる機会が増えるかもしれませんね。
ーーNFTを始めるのはもう遅いですか？
やまと：遅くないと思います。ただ、大手企業や新技術に敏感な人たちによって盛り上がった市場が、かなり落ち着きました。一時期よりも始めやすいと思います。
ーーやまとさんはNFTとどう関わっていますか？
やまと：現在、NFTグループ「NOUNS BASE」の運営メンバーをしています。現在、メンバーとともに作り上げていく過程を楽しんでいる感じですね。
ーーNFTは今後どんな発展をすると思いますか？
やまと：色々な可能性を秘めていて、様々な発展の余地があるように思います。例えば、株式会社はざっくり言うと株を持っている人たちが会社を運営する仕組みですが、それをNFTに置き換えるとどうでしょう？
NFTの種類や量によって発言や決定権を変えることができれば、従来の会社運営とは違う組織づくりができると思います。それが、最近よく聞くDAO（分散型自立組織）という組織の在り方の１つです。ミュージシャンをみんなでプロデュースするNFT、町おこしをするNFT、新たなコミュニティとしてNFT……アイデア次第でまだまだ化けると思います。
ーーどうすれば参加できますか？
やまと：仮想通貨の口座を作り、ウォレットという仮装の財布に送金、そしてNFTのマーケットと財布を紐づけてNFTを購入する形になります。手間ですが、慣れると簡単です。様々なNFTを使ったグループがあるので、探してみてください。
NFTのイベントもあるので参加するのもいいと思います。7月1日には大阪・京セラドームにて、日本最大級のNFTイベント『NFT COLLECTION IN OSAKA』が開催されます。さまざまな出展があるので、イメージが掴めると思います。お近くの方は是非行ってみてください。ちなみに、僕も顔を出す予定です。
◇ ◇
やまとさんの話を聞いて、NFTによるクリエイティブな未来の可能性を感じた。現在の会社の主流となっている株式も大正時代から日本で根付くのに時間がかかったといわれている。NFTが今後の主流になる可能性もあり、ならではの社会を構築する可能性もあるだろう。ただ、発展途上かつ進化の早いNFT周りは法整備が追いついていない部分もある。変化に注視しながら、利用してみたいと感じた。
NOUNS BASE：https://sites.google.com/view/nouns-base
（よろず～ニュース特約・ぽすわんのカノー）
