【鳥取県智頭町】移住者インタビュー/地元の女性たちの想いを受け継ぎ、今日も藍と向き合う。藍染工房ちずぶるー代表 西山美彩子さん

鳥取県移住者インタビュー

西山 美彩子(にしやま みさこ)さん

兵庫県出身


「鳥取県は雰囲気が良く、良い意味で気が抜けて心地よかった。」

大学進学のため、初めて鳥取県を訪れた時の印象をお話してくださったのは、兵庫県西宮市出身の西山美彩子さん。

青年海外協力隊を目指していた西山さんは、現在、鳥取県智頭町で藍染工房”ちずぶるー”の代表理事。なぜ藍染なのか、なぜ智頭町なのか、田舎で暮らすことの魅力などを伺ってきました。

移住のきっかけから藍染工房”ちずぶるー”との出会いまで

西山さんと鳥取県の出会いは大学時代。鳥取を訪れた時の雰囲気が良く、大学時代を鳥取県で過ごすことを選択されました。鳥取での大学生活を終えると、目指していた青年海外協力隊員にはならず一旦地元に戻られたそうです。

何か違うことがしたいと考え、見つけたのが智頭町の国指定重要文化財『石谷家住宅』に関わる地域おこし協力隊の募集でした。

地域おこし協力隊として正式に任命されると同時に智頭町への移住が決まりました。

住むところは用意してあったそうですが、車のない生活が1年続いたそう。

「車がなくてもバスや汽車で何とでもなりますよ!もちろん、車を手に入れると車なし生活には戻れませんけどね・・・」

と笑いながらお話してくださいました。

地域おこし協力隊としての任期は3年。はじめはなじむまでいろいろと大変だったそうです。

「苦手分野なんだけど、協力隊としてのプレッシャーもあるし、とにかくたくさんの人と知り合うことが大切だと思って努力しました。」


智頭町を訪れた方がお土産として持って帰ることができる特産品が何かあれば・・・ということで、2005年に地元の女性たちが立ち上げたのが、藍染工房”ちずぶるー”です。

作業の様子

西山さんが”ちずぶるー”と出会ったのは、地域おこし協力隊として2年が過ぎる頃。初代メンバーたちが高齢になっていき、何十人といたメンバーはこの頃4人になっていました。同時に事業継承の問題が浮上。そこで声がかかったのが、西山さんでした。

地元の方たちの想いに共感し、地域おこし協力隊3年目となった西山さんの仕事は、藍染め業務となったのです。

水につけて、発色作業中

この頃から若手のスタッフが入ってくるようになり、町の事業として藍を育てる講座など様々な講座が行われ、メンバーは15人へと増えました。しかしそううまくは続かず、案外重労働だったり、続けていくことが困難だったりと・・・離れていくメンバーもいて、2人にまで減ってしまったときもあったそうです。

現在は女性6名で、藍を種から育て、全て手作業で丁寧に伝統を守り続けています。「藍染をしたくて智頭町に来ました!」という若手の移住者さんもいらっしゃいました!

男性も大歓迎とのことですので、ご興味おありの方はぜひ!

左:西山さん(代表理事)、右:スタッフ(通称:すーちゃん)

たまたま移住した先が智頭町だっただけ

よく来られるご近所さんと商品をセレクト中

智頭町に実際に住んでみて感じたことや印象などを伺いました。

「どこに移住したとしても、田舎はどこも同じです。距離が近くて、世話焼きな方が多いですよね。」

「つながったご縁がすべてだと、私は思います。」

柔らかな雰囲気の西山さんから発せられた言葉は、強くまっすぐ私の心に入ってきました。

地元の方の思いを大切にし、寄り添いながら歩んでこられたからこそ、ご縁が次々とつながっていき、仲間が増えていったのだと感じました。

移住を検討している方へメッセージ

「智頭町には移住者がたくさんいます。仲間がたくさんいます。変な人・・・たくさんいます!(笑)」

「町政で成り立っているということもあり、したいことを実現しやすい環境だと思います。森のようちえんもあるので、自然のなかで子育てがしたい!という方もぜひ智頭町を選択肢にいれてみてください!」


藍染工房”ちずぶるー”について

”藍あるまいにち” 特別な日にも何気ない毎日にも当たり前のように藍が傍にあるように

”鳥取の水瓶を汚さない染色を”

そんな想いで立ち上がった智頭の女性たちによって、「藍染工房ちずぶるー」は生まれました。豊かな森林から流れ出る滑らかな水と、タネから育て自家製造した天然の染料にこだわった、智頭だけの「澄んだ藍色」が特徴です。

詳しくは、HPをご覧ください→https://chizublue.co.jp/(ちずぶるーHP)

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