川に70代男性が転落…「助けて」の声聞き走って連絡 人命救助に貢献、鴨川小の児童に感謝状 鴨川署

鴨川署の鈴木署長(右)から感謝状を受け取る鎌田君=19日、鴨川市

 学校近くの川に転落した男性を見つけ、迅速に大人に知らせて救助に貢献したとして、千葉県警鴨川署(鈴木薫署長)は19日、鴨川市立鴨川小3年生の鎌田蓮也君(8)に感謝状を贈った。

 同署によると、5月1日午後4時半ごろ、学童クラブに参加していた鎌田君が渡り廊下を通ってトイレから教室に戻ろうとした際、男性の「助けてー」という声に気付き、走って学童クラブの女性支援員に伝えた。

 その後、同校脇を流れる加茂川手前の支流にうつぶせの状態で倒れている市内の70代男性を見つけ、学校職員が119番通報。男性は胸などを強く打ち、病院に運ばれたが命に別条はなく、快方に向かっている。

 当時、支流の水位は20~30センチと低かったものの、気付くのが遅れれば低体温症で命の危険もあった。鎌田君から男性までは約100メートル離れており、最初は人なのかはっきりしなかったが、普段から川の様子を眺めていたため、いつもの風景と違うことに気付いた。父で看護師の力(つとむ)さん(40)は「とにかく優しい子。妻も看護師で人を助ける仕事だが、知らず知らずに人を助けることができ、びっくりしている」と話した。

 感謝状を受け取り、「うれしい。(男性が助かって)良かった」と少し緊張した様子で語った鎌田君。鈴木署長は「本当にありがとう。これからも困った人がいたら助けてあげてほしい」と感謝した。

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