袴田さん再審、地検が方針示さず 静岡地裁で第3回3者協議

袴田巌さんの再審公判に向けた第3回3者協議を終え、弁護団の小川秀世弁護士(右)らと記者会見する姉ひで子さん(左)=20日午後、静岡市

 一家4人殺害事件で死刑が確定し、裁判やり直しが決まった袴田巌さん(87)の再審公判に向けた裁判所と検察、弁護団による第3回3者協議が20日、静岡地裁であり、静岡地検はこの日も立証方針を示さなかった。協議後、弁護団が明らかにした。地検は4月の第1回協議で7月10日までに方針を示すとし、地裁は弁護側と検察側双方に、同日までに冒頭陳述案を出すよう求めている。

 弁護団の小川秀世弁護士は会見で「いたずらに期日を重ねているだけだ」と検察の姿勢を批判した。

 弁護団はこれまでに地裁に提出した意見書で、検察と裁判所に対して袴田さんへの謝罪を求め、証拠捏造の経緯を公判で明らかにするよう主張している。

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