岸田内閣支持率下落!2023年6月の最新世論調査の結果を解説!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年6月20日に公開された動画のテーマは……2023年6月ハイブリッド意識調査!

ゲストにJX通信社の米重克洋氏をお招きし、最新の支持率や選挙に関する意識調査について語っていただきました。

上昇傾向が続いた内閣支持率はどう変化した?変化の要因は?

【このトピックのポイント】
・内閣支持率3か月ぶりに不支持が支持を上回る。要因はマイナンバー問題か
・維新が投票先として自民に次ぐ支持を集めるも政権交代の勢いはなし
・投票の際に参考にするのは新聞とテレビが大多数

政党支持率調査結果

2023年5月(前回)の政党支持率

5月の政党支持率は維新が少し伸ばしたものの、全体的に大きな動きはありませんでした。

そこから、今回の調査までの期間にあった主なトピックはこちら。

・衆議院解散が先送り
・内閣不信任案が提出、否決へ
・LGBT理解増進法案が成立
・山本太郎議員がダイブ
・自公 東京での選挙協力解消へ

米重氏は、ここにはないマイナンバーの問題に言及。他社の世論調査ではマイナンバーを不安視する国民の声をうかがうことができ、内閣支持率にも影響を及ぼしていると推測できます。

国会が閉会すれば話題になることは減るものの、米重氏は「火種としては残る」「今後もよく見ておかないといけないトピック」とコメントしました。

2023年6月(今回)の政党支持率

MC千葉佳織「うーん、これは」

米重氏「そうですね、全く動いてないですね」

選挙日程が決定し議論が活発化するところまで至らなかったこともあり、6月の政党支持率に大きな変化はなく、米重氏もこの結果を妥当としました。

2023年6月の内閣支持率の推移

6月の内閣支持率は、ネット調査・電話調査いずれも「強く支持する」「どちらかと言えば支持する」といった支持層が減り、「どちらかと言えば支持する」「全く支持しない」という不支持層が増えています。

他社の世論調査でも同様の傾向が見られ、米重氏はマイナンバーの問題を支持率下落の要因として指摘しました。

今回の調査で、内閣支持率は3か月ぶりに支持と不支持が逆転しました。この動きが解散見送りの要因の1つになっているのかもしれません。

次期衆院選比例投票先

次期衆院選比例投票先について、全体的にそれほど大きな動きは見られなかったものの、米重氏は他社の世論調査の結果を踏まえた上で維新が数字を落としている点に言及しました。

ただ、これには大きな下落要因があったわけではなく、統一地方選挙で一時的に上がったものが少し落ち着いたというのが米重氏の見立て。

今のところは自民、維新、立憲の順に投票先としての支持を集めているというのが大きなポイントと言えそうです。

無党派層の内訳を見てみると、維新が先月に引き続き投票先として最も支持を集めていることが分かります。

米重氏はこの結果を「すごく乱暴に言えば、投票率があがるほど維新に有利という内訳」と解説しました。

しかし、政権交代が起きるほどの数字ではないとのことです。

次期衆院選比例代表で投票先を変更する可能性は?

2021年の衆院選から投票先を変えるかどうかという質問に対して、電話調査では「変えないと思う」という回答が最も多く、「変えると思う」を合わせると現時点で投票先を決めている層が多いことが分かります。

米重氏はこの回答の内訳が重要とコメント。

クロス集計すると、「変えると思う」と答えた層の約3割が次期衆院選の投票先として維新を挙げており、その勢いの強さがうかがえます。

投票の際に重視するのは政党?候補者?

投票の際に政党と候補者個人のどちらを重視するかという質問で、電話調査では「政党を重視する」という回答が38.5%、「候補者個人を重視する」という回答が36.1%となり、同じような割合で割れる結果となりました。

ネット調査では「どちらとも言えない」の数が増えるものの、同様の傾向が見られます。MC千葉は政党の方が多く出ると予想していたようで、この結果に驚きを見せました。

米重氏は選挙で政党支持層以上に票を獲得している候補者の存在に言及。「候補者個人を重視する層から票を獲得している可能性はあるかと思います」とコメントしました。

投票先はいつ決める?

投票先を決める時期について、「選挙期間に入る前」と答えたのはネット調査で12.9%、電話調査で30.6%となり、大半が選挙が始まってから投票先を決定していることがうかがえます。

米重氏はそれぞれの回答の内訳に着目。共産党や公明党など、イデオロギーが明確な政党の支持者は選挙前に投票先を決定しているのが5割から6割にのぼるとのこと。

一方で維新支持者は選挙期間内に決める割合が最も多く、前回衆院選でも見られた維新候補が徐々に数字を上げていく現象を裏付ける結果となりました。

投票の時に参考にするメディアは?

投票の時に参考にするメディアとして電話調査では「新聞」が32.2%と最も多くの数字を集めました。

米重氏によると電話調査の中でも50代以下で新聞を選択する人は少ないとのこと。60代以上で圧倒的に選択されているようです。

若年層のテレビ離れがたびたび指摘されますが、ネット調査で「テレビ」は36.2%と最も多くなっています。

この要因として、米重氏はインターネットを使った情報収集が能動的な行動である点に言及。インターネットを活用して情報を集めるのは、政治に高い関心を持つ人がほとんどです。

その点で受動的に情報収集できるテレビは、選挙においてはまだまだ大きな影響力があるといえます。

動画本編はこちら!

投票先はいつ決める?政党と個人どちらを重視する?支持政党で異なる有権者の行動とは?

今週の選挙ドットコムちゃんねるは月曜日21時から生放送、火曜日から土曜日の18時に公開!

ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いいたします!

調査概要

調査は令和5年6月17日(土)と18日(日)に実施。日本国内の18歳以上の方を調査対象とし、有効回答数は電話調査(JX通信社との共同実施)で993件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)で1000件を取得。電話調査は無作為に電話番号を発生させるRDD方式をオートコールで実施。ネット調査はスマートフォンアプリ(Gunosy)のダウンロードユーザーを対象にしたアンケートツールにより実施。各数値は小数第2位以下を四捨五入。

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