潜水艇、残る酸素40時間 タイタニック観光で不明

英豪華客船タイタニック号の残骸を海底に見に行く観光用ツアー会社の潜水艇(OceanGate Expeditions提供、AP=共同)

 【ニューヨーク共同】1912年に沈没した英豪華客船タイタニック号の残骸を海中で見る観光ツアーで行方不明になった潜水艇について、米沿岸警備隊は20日午後1時(日本時間21日午前2時)時点で、海中に取り残されていれば「内部に残る酸素は約40時間分だ」と明らかにした。現場海域で海中探査機による捜索が20日始まった。

 米CNNテレビ(電子版)は米政府の内部情報として、20日の捜索で30分ごとに海中からたたくような音を感知したと報じた。どの時点での情報か不明だが、その4時間後に水中音波探知機(ソナー)で同様の音が確認されたという。

 操縦士を含めて5人が乗った潜水艇は18日朝、カナダ東部沖で潜水した後に洋上の母船と連絡が取れなくなった。米メディアによると、英国人実業家のほか、フランス人の海洋専門家、パキスタン有数の財閥一族の親子2人が乗っていた。

 米国とカナダが対潜哨戒機のソナーなどで行方の手がかりを探っているほか、海中探査機を搭載した船舶が現場海域に到着し、潜水艇の母船と連携して捜索を始めた。

タイタニック号の残骸を見る観光ツアーで行方不明になった潜水艇(OceanGate Expeditions提供・AP=共同)

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