米経済は複数の課題に直面 FRB副議長候補の理事

米連邦準備制度理事会の副議長に指名されたフィリップ・ジェファーソン理事=2022年2月、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、副議長に指名されたフィリップ・ジェファーソン理事が21日に上院銀行住宅都市委員会で証言する原稿を公表した。「経済はインフレや銀行部門のストレス、地政学的な不安定さといった複数の課題に直面している」と指摘した。

 また、米物価上昇率がFRB目標の2%を大きく上回っている中で「物価上昇率は縮小し始めており、上昇率を2%の目標に戻すことに引き続き力を入れる」と強調。

 3月以降にシリコンバレー銀行などの米銀行の経営破綻が相次いだことを念頭に「最近のストレスにもかかわらず、米国の銀行システムは健全で強固だ」との認識を示し、「(銀行の)安定性を脅かすいかなる脅威にも注意を払う」とした。

 ジェファーソン氏は上院の承認を得て就任すれば、黒人としては2人目の副議長となる。

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