九州高校体育大会 テニス男子 地元の声援に後押しされ、連覇を達成した大分舞鶴 【大分県】

第58回全九州高校テニス競技大会

6月19日 レゾナックテニスコート

男子団体

決勝 大分舞鶴2-0佐土原(宮崎)

大分開催となったテニスの九州高校体育大会。男子団体に出場した大分舞鶴は、地元の声援と後押しを力に変えた。宇野敦也監督は「選手は多くの方が大会を支えてくれていたことを分かっていたし、地元で負けたくないという思いが強かった。しんどい試合もあったが、粘り強く戦ってくれた」と、接戦をものにして連覇を達成した選手たちをたたえた。

今大会の団体は「誰が試合に出ても遜色なく戦える5人」を選考した。1回戦から決勝戦までの4試合でメンバーを入れ替えたのは、体力勝負となる真夏の全国高校総体(インターハイ)を見据えているからだ。「調子のいい選手を起用した」(宇野監督)とコンディションを最優先し、対戦相手との相性によってダブルスのペアを変えるなど采配が光った。

4試合全てにダブルスで出場した糸永龍矢(3年)は、1年生の頃から多くの選手とペアを組んできた。「それぞれの特徴を知った上で、自分の良さが出るようにプレーした」と話す。1、2回戦では冨田竜誠(同)のストロークの強さを引き出し、準決勝と決勝では川上慶槙(同)と組んでボレーで仕留めることができるように試合を組み立てた。糸永は「同級生と組んだので、どんなプレーをしたいか理解できている。インターハイでは全勝してチームの勝利に貢献したい」と強い思いを口にした。

決勝で組んだ糸永龍矢(左)・川上慶槙(右)ペア

最後の大会で日本一を目指す3年生の思いを知る2年生は勢いがあった。県高校総体のシングルスで優勝した松永朔太郎と準優勝の渡辺脩真は、ペアを組む個人ダブルスでも優勝。超攻撃型の松永と粘り強いラリーを得意とする渡辺、タイプの異なる2人だが、シングルスとダブルスの両方でその実力を発揮している。九州高校体育大会では個人ダブルスで準優勝し、団体戦ではポイントゲッターとなった。個人シングルス、ダブルス、団体の3種目に出場する全国高校総体では、「日本一になるまで負ける気はない」と強気のテニスで頂点を目指す。

「絶対的なエースはいないが5人全員が戦力」と語る宇野監督は、全国高校総体でもメンバーを入れ替えるつもりだ。「ぜいたくな悩み」と笑うも、大会直前まで選手の競争意識を高めていく。昨年に続き九州王者として臨む全国高校総体だが、「気負わず、一つ一つチャレンジしたい」と悲願の日本一に向けて慢心はない。

日本一を目指す大分舞鶴

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS