「皿構跡」居館遺構か? 小字地図から構造を確認 「山城講演会」で発表/岡山・津山市

岡山県美作地域の「中世山城連絡協議会」の山城講演会が18日、同県津山市大谷の中央公民館で開かれ、同協議会研究部長の赤坂健太郎さんが、皿地区にある中世の居館遺構と考えられる「皿構跡」について話した。

会員や市民ら約60人が参加した。赤坂さんは昨年春、地名に詳しかった故・白石哲さん作成の「津山市小字地図」で、城館や居館を意味する「構」という小字を発見。昨年12月に現地を訪ね、3段の雛段状に人工的に造作された構造などを確認し、写真や地形図を交えて説明した。「津山往来と出雲往来との分岐点に近く、交通の要衝地にある。周囲の地名、南側の皿山城跡、往来の状況などを一体とし、当地の歴史的環境について調べていく必要がある」と述べ、来場者は興味深そうに聞き入った。

同協議会(西尾一朗会長)は美作地域の10の山城保存団体で組織。講演会に先立つ総会では▽竹田城跡がある兵庫県朝来市で11月に開かれる全国山城サミットへの参加▽登山会、講演会の開催▽会報発行▽遺構見学会―といった事業案を承認した。

© 津山朝日新聞社