Moto3:古里太陽、2戦連続リタイアからの10位完走「大きな進歩を遂げていると感じている」/第7戦ドイツGP

 6月18日、2023年MotoGP第7戦ドイツGP Moto3クラスの決勝がドイツのザクセンリンで行われ、古里太陽(Honda Team Asia)は10位完走を果たして今季初のポイントを獲得した。

 ドライコンディションとなったP1では、古里は1分27秒815をマークする。P2ではウエットコンディションとなったため周回数は重ねず、転倒のリスクを冒さないように走っていたため、タイムを更新することはできなかったが、初日を20番手で終えている。

 古里は「午前中のセッションでは、単独で走って良いフィーリングを得ることができました。いつもはFP1であまり速く走ることができませんが、今日は単独で走ってこのラップタイムを出せたので、嬉しく思っています。このコースではスリップストリームを使うことは必須ではありません。なので他のライダーの助けを借りずに速く走れることは、とてもポジティブなことです」と振り返った。

Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2023MotoGP第7戦ドイツGP

 2日目のP3はウエットコンディションとなったが、予選には路面が回復。古里は、予選Q1からのアタックとなったが、中盤に1分27秒508をマークして3番手で予選Q2に進出した。予選Q2ではラストアタックで、自己ベストを0.886秒上回る1分26秒929をマークして11番グリッドを獲得した。古里は次のように予選を振り返った。

「予選前のFP3はあいにくのウエットコンディションとなりましたが、できるだけ多くの周回数を重ねるようにがんばりました。そしてQ1開始前にはコースは乾いたのでうれしく思いました。多くのライダーが僕の後ろに付こうとしたので、僕は単独走行することにして、そしてラップタイムを更新することができました。このことは僕にとってよい結果だったと言えます」

「単独走行でペースをつかむことは、レースには欠かすことのできない要素です。Q2ではトップライダーたちに付いて行けるようがんばりました。今日のラップタイムとマシンのフィーリングにはとても満足しています。明日はエキサイティングなレースができることを期待しています」

 ドライコンディションで始まった決勝レース、古里は11番手でオープニングラップを終える。その後、粘り強い走りで集団に食らいついていき、一時8番手に浮上。しかし、激しいバトルが繰り広げられる集団のなかで10番手にポジションを落としてしまうが、中盤から終盤にかけて順位をキープし、最後はそのまま10位でチェッカーを受けた。

Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2023MotoGP第7戦ドイツGP

 「2レース連続してクラッシュし、レースをフィニッシュできなかっただけに、今日のレース内容を非常に嬉しく思います。僕たちはトップライダーたちとポイント争いをしました。ラップタイムはこの週末で一番速く、全ての周回で素晴らしいペースで走ることができました。僕は大きな進歩を遂げていると感じています。そしてこの流れを続けられるよう頑張ります」

 第5戦フランスGPと第6戦イタリアGPは、決勝でポイント獲得圏内を走行するも、転倒リタイアで終えていた。そんな悔しい思いが続くなかで、今回は10位としっかりと完走を果たして、今季初のポイントを獲得に繋げた。Moto3クラス参戦2年目を迎え、レースを重ねていくごとに成長を見せる古里の今後の走りに注目していきたい。

Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2023MotoGP第7戦ドイツGP

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