『結合男子』最速プレイレビュー! 二人の絆…結合術から妄想が無限大に膨らみまくる…!

「化学元素」の力を宿す「志献官(しけんかん)」たちを結合させて、友情と絆の力で世界の滅亡に立ち向かう注目作『結合男子』が、6月29日にいよいよ発売! 序盤の「弐論」までの一足早いプレイレビューをお届けします。

夜の砂浜での出会い……「えっ! 私が媒人(なこうど)!?」(知ってるけど)

物語は夜の砂浜からはじまります。主人公は仄かに燐光を放つ「何か」に襲われますが、そこに現れるのが、水素(H)の志献官「源朔(CV:伊東健人)」と、酸素(O)の志献官「安酸栄都(CV:榎木淳弥)」。状況を掴めない主人公の危機を救う、という王道のスタートに、安心と期待が高まります!

鉄(Fe)の志献官「鐵仁武(CV:濱野大輝)」も合流し、彼らとともに、拠点となる国家防衛局 舎密防衛本部(せいみぼうえいほんぶ)へ向かいます。
このゲームの世界観や、自分が志献官同士の意識を結びつけることで、彼らの能力を飛躍的に向上させる術「結合術」の使い手である「媒人(なこうど)」だと知り、触媒の志献官として本部に所属することに。
そして改めて、彼らとともに世界を救うことを決意をするのです! もちろん任せて~! 地球も異世界も、これまでに何度も救ってきたからね(いろんなゲームで)。

本部では、生活をサポートしてくれる補佐官のモル公(どうみてもモルモット…だけど喋る!)を紹介されます。
賦活処置で知能を強化されたモルモット達は、本部でも大活躍。思わずモル語が移っちゃうモル。

▲可愛らしい見た目とは裏腹に意外と毒舌。だがそこがイイ!

志献官たちの登場シーンに注目! ずるいよ牛丼!

舎密防衛本部で志献官たちとの日常がスタートすると、「午前→巡回→午後」のサイクルが始まります。通常版に収録されている志献官は、源朔、安酸栄都、「鍛炭六花(炭素C)CV:田丸篤志」「宇緑四季(ベリリウムBe)CV:古川慎」の4人ですが、序盤の「弐論」までに、追加DLCとして配信される志献官6人を含む、全10人が登場します。

▲ハンパない兄様愛をビシバシ感じる窒素の志献官・凍硝七瀬(CV:堀江瞬)。彼ら二人の結合も気になる!

彼らの初登場シーンはどれもユニークですが、中でも「清硫十六夜(硫黄S)CV:安元洋貴」との出会いが笑撃です。初日、モル公に、牛丼屋(モルモット牛丼屋行くんだ)に連れて行かれるのですが、二人ともお金を持っておらず困った羽目に……。そこへさっそうと登場するイケボ!(のおっさん)

「こちらさんにも 俺とおなじものを」

バーでカクテルを同じシチュエーションでもらうなら、間違いなくめくるめく出会いの瞬間のはずですが、場所は年季が入った牛丼屋。それも大盛(卵付き!きっと今は値上がりしてる)。ロマンスをとるのか笑いをとるのか、十六夜らしい登場シーンです。そしてこれらの会話ボイスは、ログからセリフを再生できるところも、制作者の確信的なこだわりを感じます。

ほかの志献官たち、「凍硝七瀬(窒素N)CV:堀江瞬」「浮石三宙(リチウムLi)CV:西山宏太朗」「舎利弗玖苑(フッ素F)CV:逢坂良太」「塩水流一那(塩素Cl)CV:岡本信彦」の登場シーンも、思わずひっかかる、ある意味ツッコミどころ満載の登場ですよ!

ふたりの志献官の絆を高めたい!

「結合訓練・部隊訓練・休憩」のいずれかを選んで、作戦日までに部隊を強化していくのがゲームの基本の流れ。
志献官同士の「結合率」を高めていくと作戦中に「結合術」の発動に必要な力が溜まりやすくなります。
”必殺技”とも言える「結合術」は、強敵を撃破するのに必須条件になるうえに、ふたりの意識や想いが通じ合うエピソードがカットインで描かれ、まさに絆の深まりを体感できるような演出がニクい。
また、結合率が高まるに連れ、相手をかばったり、息を合わせた追撃が発生したりするなど、戦闘の演出も多彩になっていきます。

どの訓練を選べばいいの? って、一瞬迷ったけれど大丈夫。画面左上に「推奨作戦練度」「推奨結合率」が表示されているので、その数値達成を目安に訓練を選べば、作戦をスムーズに進められます。「推奨作戦練度」を上げたい場合は「部隊訓練」を選び、「推奨結合率」を上げたい場合は「結合訓練」を選べばよい、という親切設計というわけです。
彼らの体調を回復させたい時は「休憩」を選べばオーケー!

そして、戦闘の技となるのが、「水(HO)」「二酸化炭素(CO)」「炭酸(HCO)」「アセチレン(CH)」といった、分子式を冠した「分子術」です。味方の攻撃力上昇や防御力アップ、体力回復、敵の攻撃ダメージ低下、俊敏ダウンなど、志献官の組み合わせに応じてさまざまな効果が発揮されます。

プレイするうえで化学知識は一切必要なく、そのままのキャラクターたちの関係性が楽しめることは間違いないのですが、この「分子術」の化学式を読み解くと、朔と栄都の攻撃方法がなぜ「水」なのか、栄都と六花で「二酸化炭素」なのか、そしてなぜそういう技の効果になっているのかがわかって、「なるほどね!」と感心したり、「そうなのか!」と教えられたり、「この元素の結びつきなら、こうなるのでは?」とニヨニヨしてしまい、この作品タイトルの「結合」の所以と醍醐味がさらに堪能できます。

……あれ、ちょっとまって、何も考えなくても楽しいけど、ちょっと考えてみると、ものすごい奥深いのでは……? 考察し放題で、元素自体が伏線なの?

やっぱり気になる彼らの関係性

プレイを進めると、例えば最初は、「朔と栄都の絆を深めよう!」とふたりを訓練していても、巡回先やストーリー進行で別のキャラクターのエピソードに触れることで、「栄都と七瀬もいいな」、「朔と三宙は仲悪そうだけど?」、「年長組の仁武と玖苑や、一那の十六夜の関係性って?」、「あ、朔の兄さんって?」と、興味が目移りして広がっていきます。

「推し変」や「箱推し」をどうとらえるかは個人差が大きく人それぞれですが、通常版で朔を軸にペア相手を選ぶとしても、栄都、六花、四季と、最初だけでも3人の組み合わせが可能なのです。さらに、七瀬、三宙、仁武、玖苑、一那、十六夜と、9人まで存在するわけですから、誰を選んだとしても、公式が「最大45通りのルート分岐、90種類以上のエンディング」と謳うのも、納得の大ボリュームです。

この分岐ルートの醍醐味、部隊に編成できないキャラクターたちへの興味も募って、制作者の掌でくるくると踊らされてしまいますが、それがまた心地よい気も!

続きは? わずか序盤2章だけでも濃い

序盤の「弐論」までのプレイでしたが、10人の志献官のキャラクター性やその関係性、これから登場するであろう「敵」たち、媒人が見るあやしい「夢」など、このあとの展開が楽しみになる、あっというまのプレイでした。

シナリオやエピソードはもちろん、戦闘もテンポがよく(苦手なら簡易モードにもできるのが優しい!)、遊びやすさに配慮されているのも嬉しい仕様です。

また、各キャラクターの公式Twitterアカウントがあるのはご存知の人も多いかもしれませんが、マンガアプリ「#マンガUP!」にて、小説『結合男子 -Fragments from Dusk-』コミカライズ『結合男子 -Commitments to Dawn-』の連載がスタートしています。小説では通常版の朔・栄都・六花・四季のそれぞれの過去、コミカライズでは「媒人」が現れる前の、朔と三宙の前日譚が描かれていますので、興味がある方はぜひ。

「弐論」以降の展開も含めたプレイレポートは後日掲載予定。
より掘り下げて、『結合男子』の魅力をお伝えします! お楽しみに!

作品紹介

『結合男子』https://www.jp.square-enix.com/ketsugou-danshi/

■ゲーム概要

万物を呑み込む暗黒の絶対虚無「デッドマター」の脅威に侵された「結倭ノ国(ゆわのくに)」を舞台に、化学元素の力を宿す男子「志献官(しけんかん)」たちの友情と絆で世界を救うシミュレーションアドベンチャーゲーム。

世界消失まで残された時間はわずか50日。プレイヤーは志献官を結びつけて力を引き出す「結合術」の使い手「媒人(なこうど)」として、戦いに身を投じていきます。

メインストーリーは豪華声優陣によるフルボイス、分岐は最大45ルート、エンディングは90種類以上にも及ぶ、幾重もの物語が紡がれます。

キャラクターデザイン・原画:スオウ、世界観設定・脚本:永川成基、音楽:Elements Garden

キャスト/源朔(水素H):伊東健人、安酸栄都(酸素O):榎木淳弥、鍛炭六花(炭素C):田丸篤志、宇緑四季(ベリリウムBe):古川慎

凍硝七瀬(窒素N):堀江瞬、浮石三宙(リチウムLi):西山宏太朗、鐵仁武(鉄Fe):濱野大輝、舎利弗玖苑(フッ素F):逢坂良太、塩水流一那(塩素Cl):岡本信彦、清硫十六夜(硫黄S):安元洋貴

スクウェア・エニックス 2023年 Nintendo Switch シミュレーション アドベンチャー

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