牛尾治朗さん死去、92歳 元経済同友会代表幹事

牛尾治朗さん

 元経済同友会代表幹事でウシオ電機創業者の牛尾治朗さんが13日午前2時55分、誤嚥性肺炎のため死去した。92歳。兵庫県出身。葬儀・告別式は近親者のみで執り行った。後日、お別れの会を行う予定。

 1953年に東大法学部を卒業し東京銀行入行。64年ウシオ電機を設立して社長、69年には日本青年会議所会頭に就任するなど若手財界人のホープとして注目された。政府税制調査会などでは財界きっての理論家として活躍した。

 リクルート事件で、未公開株譲り受けの責任をとり88年に経済同友会の副代表幹事を辞任、一時財界活動から身を引いた時期もあったが、95年から99年は経済同友会の代表幹事を務め、規制緩和による民間主導の経済への転換を主張した。

 2000年にはKDDとDDIが合併した新生DDI(現KDDI)の会長に就任。当時の小泉純一郎首相のブレーンとして政府の経済財政諮問会議の民間議員として活躍、故安倍晋三元首相とも親交が深かった。

2002年6月、経済財政諮問会議で小泉首相(右)に答申を手渡す牛尾治朗さん=首相官邸

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