日銀、賃上げ持続「評価難しい」 4月の金融政策会合、議事要旨

日銀本店

 日銀は21日、植田和男総裁の下で初めて開いた4月27、28日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。出席した何人かの委員は「海外経済の不確実性も高く、賃上げの持続性についての評価はまだ難しい」などと発言。2%の物価安定目標に向け、現行の大規模な金融緩和策の維持を全員一致で決めた。

 会合には植田氏と副総裁2人、審議委員6人の計9人が委員として出席した。

 食料品や日用品の値上げで、生鮮食品を除く消費者物価指数は前年同月と比べ3%超の上昇が半年以上続いている。1人の委員は「2%をかなり下回ったまま戻らなくなるシナリオの方が中期的には重要」と、緩和の継続を訴えた。

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