ヒマワリでウクライナ支援 すさみ町の農家が売り上げを義援金に

売り上げをウクライナの人の支援に充てようと、ヒマワリを販売する向井克往さん(13日、和歌山県すさみ町太間川で)

 ヒマワリの切り花の売り上げをウクライナ人への義援金に充てようと、和歌山県すさみ町太間川で農林業を営む向井克往さん(49)が、田辺市の産直店で販売を始めた。

 向井さんは昨年春、病気を機に消防職員を退職し、就農。ヒマワリも昨年から栽培している。

 ヒマワリの花は「夏の始まりを感じさせ、元気がもらえる花で好き」といい、ウクライナとロシアの紛争を受け、何か自分にできることはないかと、今回の義援金を考えた。

 ウクライナの国花はヒマワリでもあり、国名は漢字で「宇克蘭」と書き、自身の名前の一字が入っていることにも縁を感じているという。

 今年4月、野菜を栽培している畑の一角に種を植えて育て、13日に初めて収穫。14日からJA紀南の産直店「紀菜柑」(田辺市秋津町)で販売を始めた。順次、出荷する。収穫は6月末までの見込み。

 主に3本1束で販売しており、包装にはヒマワリの花言葉が「愛慕(懐かしみ慕う)」であることや、「売り上げは、資材費を差し引いた全額をウクライナ避難民のために寄付いたします」と書いている。500~700束は出荷できそうだという。

 向井さんは「早く戦争が終わり、平和が訪れることを願っている。皆さんに趣旨に賛同いただいて少しでも買ってもらい、ウクライナの人のために役立てたい。できれば、義援金は紀南地方に避難している人に贈りたい」と話している。

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