バースデーウィーク 中島啓太の優勝争いの合間のリフレッシュ

中島啓太は今週も優勝争い?(撮影/桂川洋一)

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 事前情報(21日)◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)

ここ数週間、寝つきがどうも良くない。「最近は優勝争いでのワンショットのミスが頭に残ってしまって」。夢に出るほどではないとはいえ、睡眠時間は以前より短くなった。中島啓太は直近4週連続で、最終日最終組でプレー。朝も夜も、頭はゴルフでいっぱいだ。

4試合で2位、2位、優勝、2位という圧巻の好成績。普段のウェートトレーニングは少し控えめに、コンディションをできるだけ落とさないようにするのも目下のテーマのひとつ。「体はトレーナーさんにもケアしてもらっているし、(連戦に)慣れてきたところもあるのでパフォーマンスに影響しないと思います。でも、頭が疲れている感じがするのでリフレッシュしながらやりたい」。回復には時間がいくらあっても足りない気もする。

プロアマ戦で北島康介さんとプレー(撮影/桂川洋一)

せめてもの休息として、19日(月)は疲れた心を癒す機会になった。プレーオフに1打及ばず、悔しさでいっぱいだった前週千葉での「ハナ銀行 インビテーショナル」を終えた翌日、日体大OBの先輩・河本力が自宅に泊まりに来た。埼玉県内の中島家は、今週の会場までの途中にある。日中はプロ初優勝と、今週24日(土)の23歳の誕生日祝いを兼ねたプレゼントも買ってもらった。

比喩でなく、毎週演じるタイトル争いには、疲労感を上回る充実感がある。「4試合がぜんぶ、全く違う優勝争い。4つの経験は一番成長できる時間というか、本当にこの4試合で急成長した気もする。もちろん優勝が一番ですけど、優勝争いに絡むことが、勝つこと以上に今後の自分にとってはプラス。学べることが多いのかなと思います」。ついにトップに立った賞金ランキングのことなど今は頭にない。

選手会主催の大会に初出場(撮影/桂川洋一)

「先週、何が悪かったかも理解できました」と言った。最終日にヤン・ジホ(韓国)を追い詰められなかったのは、思い切りの良さを少し失っていたから。「ティショットでボールをコントロールしすぎたことに17番のティショットで気づいた。(それまでは)縮こまって、ボールを置きに行こうとしていた。自分の振りやすいタイミングで、フィニッシュで止まるくらいの力感で17番を打ったのが良かった。良い発見ができました」。バースデーウィークも新しい気持ちで臨む。(栃木県那須塩原市/桂川洋一)

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