危険区間に指定も10年対策なし 北海道のバス事故現場の国道

トラックとバスの衝突事故現場=21日午後、北海道八雲町

 北海道八雲町でトラックが都市間高速バスに衝突し、5人が死亡した事故で、国が2013年に現場を含む町内の国道5号の一部を「事故危険区間」に指定したのに、現場付近は優先順位が低いとして対策が取られていなかったことが21日、国土交通省北海道開発局への取材で分かった。

 同局によると、約14キロの同区間は、カーブが少なくスピードを出しやすいほか、景色が単調で眠くなりやすく、実際に死亡事故も起きているとして、関係機関が集中的に対策を推進するために指定された。

 現場付近以外の区間では同局が音や振動で車線逸脱を警告する中央線を設置するなどの対策を取っていた。

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